天皇賞秋をはじめとした中距離G1戦線へと繋がる重要な一戦「毎日王冠」が今週末東京競馬場で開催される。今回は3歳世代トップクラスのサリオスが出走するということで、注目度の高い一戦となりそうだ。
各メディアの前評判や予想オッズを見ても断然の1番人気に推される可能性は高く、世代レベルを図る上でもこの馬がどういった競馬をするかは多くのファンが注目し、期待するところ。
とは言え、京成杯オータムハンデでは2番人気のルフトシュトロームが最下位の16着に敗れ、新潟記念では1番人気のワーケアが10着、中京記念では1番人気のギルテッドミラーが6着と、夏以降は3歳世代が尽く期待を裏切っている。ダート路線ではカフェファラオがシリウスSを制したものの、芝路線では古馬の壁にぶち当たっているという状況だ。
ただ、この世代ではコントレイルとサリオスが抜けているという印象もあり、今回集まった古馬のレベルも驚異と呼べるほど高いわけではない。サリオスならば他の同世代の馬と比べて不安は少ないとも言える。
それでもここは前評判ほど信頼するのはやはり危険であると感じるのが筆者の本音だ。東京では週中雨が降り続いており、週末も雨の予報となっている。開幕週でも雨が大きく影響した馬場となる可能性が高い。稍重の皐月賞で2着に好走しているのである程度の重たい馬場はこなせそうだが、武器である瞬間的なキレが発揮できないとなると、道悪を得意とする他の馬がアドバンテージを取って能力の差を埋めてくるだろう。
世代レベル全体としては高い評価は難しい中で、望ましい馬場で走れない可能性が高いここは、やはりサリオスを信頼しすぎた馬券の組み立ては危険であると見たい。