気付けば2020年ももう10月。競馬は秋競馬へと入り、終末はいよいよ牝馬三冠の最終戦「秋華賞」が開催される。無敗の二冠馬・デアリングタクト、トライアルのローズSを制したリアアメリアの2頭が人気を集めることになりそうだ。

デアリングタクトはこれまで無敗、対応できる距離の幅も広く、脚質の幅も広く、馬場も問わない、京都コースの適性も抜群と正直弱点なない。オッズ妙味はないが、中心視せざるを得ないだろう。

ただ、リアアメリアに関しては一考の余地がありそうだ。これまでの好走歴を見てみると、東京のアルテミスS・1着、オークス・4着、中京のローズS・1着と左回りの舞台で好走している。左回りが得意である可能性は高そうだ。

今回は初の京都ということで舞台適性については未知数ではあるが、右回りということで十分に力を発揮できない可能性もある。

次に不安視したいのは“ペース”だ。京都の2000mは、4回コーナーを通過する小回りコースということでペースは落ち着きやすいコース形態だが、こと秋華賞に関しては例年ラップは緩まずタフな流れとなるため、差し馬が強い競馬をするというのが恒例となっている。

また、馬場に関しても重馬場の桜花賞を凡走しているように、決して高い適性があるとは言い難い。やはり良馬場が絶対条件となる。今週末は雨の予報が出ており、ある程度力を要する馬場になる可能性が高い。スローペースの軽い馬場を得意としているリアアメリアとしては、例年のペースと終末の雨予報は最悪の材料と言えよう

リアアメリアにとって理想的な条件は、良馬場で後傾ラップのスロー展開というのがベストだろう。瞬発力は非凡なものを持っており、この条件下なら重い印を打てる1頭だ。ただ、今回の秋華賞に関しては割引材料が多く、人気を集めることを考えると、思い切って消してもみてもいいかもしれない。