近10年で1番人気が1回しか絡まず、ことごとく上位人気馬が散っている新潟記念。やはり、その原因は七夕賞や小倉記念とは求められる能力が全く異なり、新潟コースの特殊形態が生んでいると考えられる。また、準OPからの上がり馬も多く、実力を正確に判断するのは容易ではない。さらに言えば、ハンデ戦で下は52キロから上は58キロまで幅広く、やや力不足の馬でも通用する下地のあるレースである。したがって、今回はもちろん上位人気馬に支持されるダコールやアルバートドックの取捨選択も解説しながら、穴馬として期待しているムスカテールについて買える理由を記載した上で推したいと考えている。ぜひ読者の方は下記の内容を参考にした上で、前日予想にお役立ていただければと思う。
まず、今回人気が予想される馬は以下の4頭。その4頭とは、①アルバートドック(戸崎騎手)と②ダコール(小牧太騎手)、③マイネルミラノ(柴田大騎手)、④ルミナスウォーリアー(柴山騎手)である。
上記の中で最も注目すべき1頭は①アルバートドックであろう。前走の七夕賞では②ダコールを力で抑える勝利で、着差以上に強さを見せるレースであった。もちろん今回も1番人気候補の1頭である。しかし、4走前の中日新聞杯で18着にアッサリ敗れているように、決して安定感抜群のタイプではない。また、今回は前回よりも1キロ増の斤量58キロ。夏のローカル重賞であればある程度信頼は出来るだろうが、絶対的な存在とは言えないだろう。また、②ダコールと③マイネルミラノに関しても常に重賞路線で掲示板に残るレースが続いている。しかしどちらも斤量面に不利があり、安心できる要素はない。もちろん、相手として取り上げたいが過剰に人気する点を考慮しても、推しづらい馬であろう。
一方で、④ルミナスウォーリアーに関しては完全に力不足である。前走の七夕賞は外を回る競馬も1着と1.3秒差の8着。1000万と準OPを連勝した勢いはあったが、今回も特に推す要素はないだろう。相手関係や斤量55キロを見ても、無印評価で問題ないはずだ。
倉本イチオシ・ムスカテールとは?!勝ち負けまであるのか?
そこでピックアップしたいのが、①ムスカテール(津村騎手)である。前回のプロキオンSは14着に大敗した。しかし、使うレースがない影響でダートの短距離を試してのモノで、長期休養明けを叩くには格好の舞台であった。また、昨年の目黒記念での7着は斤量57.5キロと外を回る競馬での内容で、ダービーフィズなどより力は上。もちろん、斤量57キロも十分に想定内の数字で、前回の大敗と高齢馬と言うこともあって人気を大きく落としそうなタイプ。元々目黒記念を勝利するなどローカル重賞ではやや抜けた存在で、友道厩舎の3連覇がかかったレースで気合いも十分のはずだ。今年はこの馬が大穴をあけるに違いない。
以上、ダコールやアルバートドックなど人気上位馬を取り上げた上で、穴として面白いムスカテールの買える要素も解説した。もちろん、上記で取り上げた人気馬3頭については相手として必ず取り上げたい馬で、無理に切るようなことはしない。ただ、狙いはあくまでもムスカテール。自在性もあるタイプで、中団からも競馬が出来る馬。ぜひ読者の方には、先週のブランボヌール同様にムスカテールを必ず忘れずに馬券に絡めた上で、絞った馬券で美味しい配当をゲットして頂きたい。