阪神競馬の土曜メインはリステッド競走のアンドロメダSが開催。人気の中心となるのは2017年のセレクトセールにて6億2640万円という超高額で取引されたディープインパクト産駒の3歳馬アドマイヤビルゴ。
今年1月の新馬戦を快勝し、続く若葉Sを連勝。3戦目で重賞初挑戦となった京都新聞杯では4着に敗れたものの、休み明けの前走ムーンライトHを勝利し3勝クラスを卒業した。
若葉Sを勝利し皐月賞の権利を獲得し、レース後には手綱を握った武豊騎手が「クラシックを狙える馬」とコメントしていたことからクラシック戦線での活躍も期待されたが、春は大事に使われ、夏も休養に充てた。重賞再戦が待ち遠しいファンも少なくないとは思うが、まだまだこの馬は成長途上の馬だ。
デビューは年明けで遅れており、そのデビュー戦は434kgの馬体重で、若葉Sでは4kg減の430kg。1月の早生まれにしては小さく、馬体はまだ幼いという印象だった。皐月賞の段階ではまだ成長が追い付いておらず、勝ち負けを期待するまでには至っていなかったと見て良い。本格化するのは秋以降と見るのが一般的な見解だろう。
夏の休養を経ての成長も期待されたが、前走のムーンライトHでは馬体には大きな変化は見られなかった。また、レースでは前半ハミをかんで行きたがる面を見せるなど、まだ荒削りな部分があった。“圧勝”と言えるほどの勝ちっぷりではなく、メンバーのレベルや勝ち時計を見ても特段の驚きはない。陣営がまだ重賞に向かわせない点を考えても、本格化はまだ先と考えてよいだろう。
今回のアンドロメダSには重賞上位組が多数。ここで通用するなら先々が楽しみだが、素質開花の兆しがまだ見えない現状では、過度な期待はかけにくい。各メディアの前評判を見ると単勝オッズ1倍台に推されてもおかしくない雰囲気だ。
53kgの軽ハンデが魅力の逃げ馬パンサラッサや、前走の京都大賞典では昇級初戦でいきなりの重賞・初距離で戸惑ったカセドラルベルも条件好転で魅力だ。アドマイヤビルゴに人気が集中するここは、他馬から狙ってみたくもなる。
アドマイヤビルゴに関しては、このメンバーと条件でどこまで走れるかまだ様子を見たいので、過度な期待はしないようにしたい。