昨年4着のメイショウテンゲン、2600mを4勝しているポンデザール、同レース3連覇を果たしているアルバートなど長距離に自信のある馬が一堂に会しました。
いずれも人気を集めそうな有力馬ですが、メイショウテンゲンは前走のアルゼンチン共和国杯で17着、ポンデザールは洋芝以外の実績が乏しく、アルバートも9歳で世代交代の時期も近づいている印象と、どの馬も信頼に欠けるところがあります。
そんな中で今回最有力視しているのは、ディープインパクト産駒の5歳馬シルヴァンシャーです。2400mのG2京都大賞典で3、4着の実績があり、持久力がセールスポイントの馬です。
前走の京都大賞典・4着は勝負どころのペースアップがスムーズにいかず、距離が伸びるここなら力を発揮しやすいでしょう。なかなか順調に使えない中で、約半年ぶりの競馬ながらジャパンカップで善戦したグローリーヴェイズからコンマ3秒差の4着なので、着順以上の内容だったと思います。
とは言えこの馬にも不安材料はあり、5月の天皇賞・春で14着に惨敗している点が最大のネックとなりそうです。トップギアに入るまで時間がかかるという難点がある中で、さらに力んで噛み合わなかったので致し方ないという見方もできますが、それでも下がるのが早すぎで、勝ち馬のフィエールマンから8秒4も離される大差のシンガリ負けはさすがに負けすぎという印象を持つ方も多いでしょう。
先程も述べたようにこの馬はなかなか順調に使えない馬で、昨年も京都大賞典3着後はステイヤーズSを目指していましたが、脚部不安により回避となりました。天皇賞春は約7ヶ月ぶりの休み明けで状態が万全でなかった可能性が高そうです。
スタミナは豊富でステイヤーの資質は評価していますが、とにかく体調が良いことが大前提となります。今回は追い切り評価の高い馬としても挙げさせていただきましたが、中間で自己ベスト更新、先週・最終と非常にしなやかなフットワークで良い反応を見せており、状態面の良さが伝わる追い切りを消化してきました。前走の京都大賞典でも久々ながら善戦しており、ここへ来てようやく良い状態でレースを迎えることが出来ている印象です。
再度の休養明けとなる今回は中身がともなっているか未知数でしたが、追い切りの内容から好調と判断し、同馬から狙っていきたいと思います。
天皇賞・春の惨敗もあって今回は伏兵的な立場での参戦となりそうで、馬券的妙味もたっぷりありそうです。上位人気がそれぞれ不安材料を抱えている現状を考慮すれば、アタマも十分あり得るという予想のもと馬券を組んでいきたいと思います。