22日、大井競馬場で行われた「東京盃・Jpn2」で4番人気のドリームバレンチノが豪快に差し切った。9歳の古豪が約2年ぶりの白星をあげた。馬にとっても久々の勝利であったが、鞍上の岩田康誠にとっても久々の重賞勝利となった。中央の重賞ではないが、重賞を勝利したのは昨年の夏に勝った小倉2歳S以来で約1年1ヶ月ぶりであった。
レースは道中後方で脚をため、4コーナーは8番手。直線では大外から2馬身突き抜けての勝利だった。2馬身差の2着には3番人気のコーリンベリーが入着し、アタマ差の3着には7番人気のプラチナグロースが入着し、三連単で41万5,940円という高額配当が出る波乱となった。
インタビューでも喜び控えめ。完全復活はまだこれからか
今年最初の嬉しい重賞勝ちとなった岩田騎手だが、その表情に笑顔はなかった。ゴール後は左手で小さくガッツポーズをするが、勝利後の喜びを表すパフォーマンスは控えめであった。インタビューでは「この馬のリズムを守ってレースできたんで、末もキレましたし、すごく楽でした。」と馬を讃えた後、最後にファンへのメッセージに一言を求められた際に「まぁ、重賞競争の勝ち方を忘れてたんかなと、思います。1年1ヶ月ぶりの勝利なんですごく嬉しいです。」と久々のタイトル奪取の喜びを静かなトーンでかみしめた。
岩田騎手の白髪の多さを心配する声も?
会場からは「おめでとう!」「岩田ー!」と久しぶりの重賞勝利に喜ぶファンの声も聞こえた。久々の勝利インタビュー故、久しく岩田騎手の姿を見ていなかったファンもいたことだろう。筆者は競馬を始めた頃から岩田騎手を応援するファンの一人なので以前から知っていたが、今回のインタビューを見て岩田騎手の白髪の多さに驚いたファンも多いのではないだろうか?
昨年の夏、シュウジで小倉2歳を制した際は真っ黒だった髪が、1年でこうも変わるのかというくらいに真っ白になっていた。インターネットの某掲示板では「芦毛だったのか」「ストレスからきたな」「岩田大丈夫か」と心配する声も。年齢的に白髪があることは不自然なことではないが、短期間でこうも変わると心配する声があがるのも無理はない。
短期間で突然白髪が増える場合、多大なストレスを受けた時に作られた髪が同時期に伸びてきたからというケースが多い。岩田騎手の場合数年前まではG1をはじめ、重賞を勝ちまくっていた騎手であったが、ここ1年は全く勝てずにことや、自身の息子が競馬学校に入ったことなどで精神的にも大きな負荷がかかっていたのかもしれない。
いずれにせよ、今回の久々の重賞勝利で復活の糸口がようやく見えたような気がした。この勝利で勢いに乗って、今度はG1を手中に収めてもらいたいところである。