9月は台風の接近により大雨・洪水・波浪警報の発令や、土砂災害警戒、避難指示・勧告と散々だった兵庫県。今週末から10月が始まり月も変わって心機一転といきたいところだ。
そんな兵庫の明るい未来を照らしてくれるのは太陽の次に明るいとされる恒星シリウスの名にちなんで作られたシリウスステークス(G3)。10月1日(土)の阪神メインレースで開催される第20回シリウスS(G3)はダートのハンデ重賞だ。JRAで行われるダート重賞の中でも最長距離レースである。
ハンデ戦ということもあって一見荒れそうなイメージを抱きがちだが、2000mの距離になってからの過去9年のデータを見ると1番人気が【3-2-1-3】で、二桁人気の馬は一度も馬券に絡んでいないという堅実ぶり。人気馬を中心に馬券を組み立てていけば当てやすいレースかもしれない。
連勝馬同士が初の直接対決!チャンピオンズカップ前に各馬の力関係を把握しておこう
今年のアンタレスSで人気の中心となりそうなのは3連勝中のアポロケンタッキー(牡4、栗東・山内研)だ。条件戦勝利からオープン特別2連勝と順調に勝ち上がってきており、連対に限れば5戦連続連対と優秀である。
重賞は今回初挑戦で、敵には前走大井のジャパンダートダービー(G1)を優勝したキョウエイギアや、一昨年のジャパンダートダービーの覇者カゼノコ、前走6馬身差で圧勝して2連勝を果たしているマスクゾロなど強敵が揃っているが、重賞クラスのドコフクカゼを2戦完封しているアポロケンタッキーの期待度は決して低くはない。ここでも十分勝ち負けになるだろう。
期待度で言えば芝からダートへ転身して2連勝をあげているピオネロもなかなか楽しみな一頭だ。デビュー23戦目でダートに転身し、ここまでなぜダートを使わなかったのかと疑問に思うくらいに高い適性を見せて勝利した。とは言え相手のレベルも低く着差も付けていない。どこまでやれるか未知数で抑えどまりといった感じ。セオリー通り買うならやはりここはアポロケンタッキーが中心か。
いずれにせよ、今年のシリウスSは上位人気の多くが好内容で連勝してきており、いまだ直接対決していない上がり馬だらけでなかなか面白い。今週はスプリンターズSに凱旋門賞と盛り上がりそうな一週間で、この2つのビッグレースに比べると土曜日のシリウスSは少々影が薄くなるが、チャンピオンズカップの重要な前哨戦でもあるし、各馬の力関係を把握しておくためにも見逃せない一戦だ。