【スプリンターズS】ベルカント×武豊の「強力タッグ」で本領発揮!

ベルカント(牝4)は今夏、アイビスサマーダッシュ(G3)と北九州記念(G3)を2連勝し、波にノッている牝馬である。

アイビスサマーダッシュでは牡馬に混じって直線番長に輝き、前走の北九州記念では完璧な展開で最後も抜群の末脚を見せて快勝した。とくに前走の北九州記念では総合力の高さを見せつけた。無理せずフラットなペースで運び、控えた位置も非常に良かった。そして最後に一脚使って突き抜けた。距離もマイルでも走れそうな期待感高まる走りであった。

さて、気になる次走はスプリンターズステークスで決定したようだ。

前田幸治オーナーが「次も(武豊に)頼む」とコメントし、スプリンターズステークスでも武豊とのコンビで出走することがほぼ確定した。昨年のスプリンターズステークスにも武豊騎手が手綱を握って出走しており、その際は5着に入着している。

昨年のスプリンターズステークスを振り返ってみよう。

スタートも良く、内と外から前へ行く馬を行かせ、無理せず2列目からの競馬で進める。
折り合いも良く、内でたちまわり、最後の直線では先頭にたちそのまま行くか?と思わせる場面もあったがゴール前に差し馬勢に次々に差されて5着に敗れた。見せ場も作れたし着差もほとんどなく、惜しいレースであった。

これは近いうちG1を獲るなと思っていたが、今年の夏にやっとチャンスがまわってきたという感じだ。

このままの調子でスプリンターズステークスに挑めることができれば非常に楽しみな一頭となる。しかし去年は新潟の平場での開催だった。今年は中山競馬場に戻ってくる。直線の登り坂のコースをこなせるかというところもポイントだろう。
2歳限定の朝日フューチュリティS(G1)の時は坂で失速して結果を残せなかったが、今夏見せた走りを中山でも披露することができれば中山も克服できるかもしれない。

不安視される点は他にもあるが、この2戦は強いレースぶりを見せているので期待せざるをえない。おそらく今この馬はデビュー以来の絶頂期を迎えている。昨年のリベンジを果たすために、重賞3連勝とG1初勝利に向けて準備を進める。