【凱旋門賞2016結果】マカヒキ14着、世界の壁はまだまだ厚かった

日本時間の10月2日23:00、ついに仏のシャンティイ競馬場で凱旋門賞がスタートし、テレビ画面を前に筆者の緊張と期待はピークに達していた。

国内ではフジテレビ系列の「Mr.サンデー」で福永祐一騎手を解説のゲストとして招き、宮根キャスター司会のもと進行され、現地リポートにはAKB48の小嶋陽菜、佐野アナウンサー、そして元騎手の岡部幸雄が飛んでいた。

日本と違い、ゲート入りはタップリと時間をかけれるのが海外の競馬だ。後ろから追いやったり、厩務員による荒い扱いは極力避けている点は日本の競馬もぜひ見習って欲しいと思う。各馬ゆっくりとゲート入りを果たし、いよいよ凱旋門賞がスタートした。

14番ゲートからスタートした日本馬のマカヒキはスタートはまずまずで前へ出しにいく。好位3,4番手の外から、すぐ前のポストポンドを見ながら折り合いをつけていった。最後の坂が待ち受ける直線に向き追っていくが、直線序盤ですぐに手応えの悪さが伝わった。そのまま伸びることはなく後退し、結果14着に終わった。

勝ったのはR.ムーア騎手が手綱を握るファウンド(牝4、愛・A.オブライエン厩舎)で、この勝利でG1で5連続2着の鬱憤を晴らし、見事凱旋門賞を制した。2着はS.ヘファナン騎手が騎乗したハイランドリール(牡4、愛・A.オブライエン厩舎)、3着にはL.デットーリ騎手が騎乗したオーダーオブセントジョージ(牡4、愛・A.オブライエン厩舎)となり、A.オブライエン厩舎の上位独占となった。

凱旋門賞では過去10年で2勝をあげているアイルランドの競馬が、今年は1~3着を独占し世界に改めてアイルランド競馬の強さを知らしめる形となった。

まだまだ課題は多い日本勢、世界の壁はまだ厚かった

レース後、マカヒキの手綱を握っていたC.ルメール騎手は「いいスタート切った。けどすぐにオーバーペース。4コーナーからちょっと疲れていた。すぐにバテた。」とコメントした。

外目からのスタートということで終始外をまわってきたことも大きかったかもしれない。解説していた福永騎手はレース後、「この舞台に良い状態で挑めること自体評価してよい」というようなことを言っていたが、一競馬ファンとしては14着という結果然り、終始外をまわってきただけというレースの内容も決して褒められるようなものではない。善戦と呼ぶにはほど遠い内容で、1着ともあれだけ差があっては現地で2番人気に推してくれていたファンにも申し訳ない。

C.ルメール騎手にとっても久しぶりの母国フランスでの競馬だったが、ここでのレベルの高いレースが良い刺激になったのではないだろうか。M.デムーロ騎手といい、昨年JRA騎手となった2人の外国人騎手は日本人ジョッキーには無い技術や強さがある。人馬ともにこのレースは良い経験になったことだろうし、この惨敗の悔しさを次の勝利に繋げていっていただきたい。日本に戻ってきてからもますますの活躍に期待したい。