秋華賞登録馬カイザーバルを語る上で注目せざるを得ないのは、やはりその血統です。父エンパイアメーカー産駒は芝よりもダートで好走するタイプだけに芝GⅠの秋華賞ではやや不向きなのかもしれませんが、母がダンスインザムードなので期待は高まります。
ダンスインザムードはアメリカでも好走実績があり、日本のGⅠを2勝した名牝。アメリカンオークス2着から直行して臨んだ2004年の秋華賞では断然の1番人気に応えられずまさかの4着に敗退しましたが、その雪辱を娘のカイザーバルが果たそうとしています。
そのカイザーバルの主な実績はローズS3着とそれ以外に2勝で、コースはいずれも阪神です。パワーを要する阪神で好走しているのは父エンパイアメーカーの血筋でしょう。それだけに高速馬場になりやすい京都の秋華賞は馬場状態が好走のポイントになりそうです。実際前走のローズS3着も重馬場だったので、パンパンの良馬場よりは重馬場のほうがこの馬の持ち味を発揮できる可能性は高いです。
距離の2000mはまだ出走歴がないので適性は未知数ですが、1800mで勝っているのでそれほど心配する必要はないでしょう。ローズSでは世代トップクラスのシンハライトとわずか0.1秒差。そのシンハライトも怪我で回避だけに、本番での巻き返しがあってもおかしくない。