盛岡で行われる名物G1である南部杯。中央競馬の三日間開催と日程が被るにも関わらず、栗東美浦問わず様々な騎手が参戦する同レース。また、今年は例年以上に豪華なメンバーで、帝王賞を制したコパノリッキーや川崎記念の覇者であるホッコータルマエ、重賞路線で活躍を見せるアスカノロマンやベストウォーリアなど古馬ダートマイル最強決定戦に相応しいレースになりそうだ。もちろん、田辺騎手や戸崎騎手、幸騎手の参戦もあり、レーザーバレットには吉原騎手が騎乗予定。同日に中央で行われる京都大賞典並みの盛り上がりを見せることは間違いない。したがって、今回は改めて秋に向けて上記で取り上げた馬の実力差比較や取捨選択などを明確にしたい。その上でどの馬が現時点においてチャンピオンに最も近いかハッキリさせたいと考えている。ぜひ読者の方は下記の内容を理解した上で、前日予想にお役立て頂ければと考えている。
まず、今回の出走馬の中で特に注目すべき馬と言えば以下の4頭だろう。それは①コパノリッキー(田辺騎手)と②ベストウォーリア(戸崎騎手)、③ホッコータルマエ(幸騎手)、④アスカノロマン(太宰騎手)である。
やはり、上記の中で最も期待したいのは①コパノリッキーだろう。今年のフェブラリーSこそ内枠が影響し7着に敗れてしまったが、かしわ記念と帝王賞を連勝。東京など1600mは最も得意にしている舞台で、田辺騎手への乗り替わりも過去のレースを見る限り問題ないはずだ。また、③ホッコータルマエにも注意が必要。前走こそドバイ帰りの影響などもあって4着に沈んだが、コパノリッキーを破った経験は幾度となくある。盛岡の1600mのコースも合っており、一息入れた今回は怖い存在だ。
コパノリッキーの弱点とは?盛岡1600mの舞台は合わない?
しかし、ここで一点①コパノリッキーの不安視する部分を取り上げたい。それは①コパノリッキーがスローペースが得意な馬と言うことである。過去に③ホッコータルマエに敗れた時などは全て早いラップを刻んでおり、ここ2走のように強さを見せつける場合はペース自体が緩んでいた場合が多い。そして、今回行われる盛岡の1600mは昨年のレースを見ても分かるようにスタート直後コーナーがあるにも関わらず、早いラップを刻みやすいコース。ゆえに、①コパノリッキーにとっては相当厳しいと言えるのだ。また、④アスカノロマンや中央勢のラテンロック、地方組でも前に行くオグリタイムやシークロムなど先行勢が揃ったメンバー構成。昨年のようなハイペースの可能性が高く、絶対的な信頼が置けない。
そこで躍進が期待できるのは③ベストウォーリアや⑤レーザーバレットだろう。前者はフェブラリーSやさきたま杯で敗れるなど近走イマイチな成績も昨年はこのコースで圧勝。フェブラリーS以上に前が早くなり、直線外から差す形となれば一発あるだろう。また、後者は力が足りないが、有力馬が休み明けの条件は良い。展開がハマりそうなここは馬券内ならチャンスはあるはずだ。
以上、中央勢を中心に取り上げていった。やはり、コース形態やメンツを見ても買いたいのはホッコータルマエで、それに続くのがベストウォーリアやレーザーバレット、アスカノロマンである。一方で、コパノリッキーに関してはラップ次第ではホッコータルマエなどに潰されてしまう可能性もあるので、今回は対抗か単穴評価に落としたいと考えている。ぜひ、読者の方も上記のことを理解した上で枠順や当日の馬場状態を踏まえて頂き、三連単の絞った馬券で美味しい的中をゲットして欲しいと思う。