11日(祝・月)の中山メインは春の飛躍を目指す乙女たちの戦い「フェアリーステークス」です。クラシック戦線の牝馬部門の今年最初の重賞ということでキャリアの浅い馬も多く、陣営も手探り状態で出走させるパターンが多いので波乱も多いレースです。波乱多き乙女の重賞戦を制すのは果たしてどの馬か?今回は出走予定馬の中でも上位人気が予想される有力馬3頭をピックアップしてみました。
テンハッピーローズ(牝3、高柳大輔厩舎)
8月に小倉の芝1200mでデビューしたエピファネイア産駒のテンハッピーローズ。デビュー戦は難なく快勝し、距離を1600mへ延ばした2戦目のサフラン賞では外から差して2着に好走。前走のアルテミスSでも外を回って3着と安定感を示しています。サフラン賞の勝ち馬サトノレイナスは後の阪神JFで2着、アルテミスSの勝ち馬ソダシは阪神JFを勝利していることからも、テンハッピーローズも重賞級の力があると考えて良いでしょう。直線抜け出す際の末脚は鋭く、中山マイルの好走実績がある点も好材料です。
クールキャット(牝3、奥村武厩舎)
6月に東京の芝1400mでデビューしたスクリーンヒーロー産駒のクールキャット。デビュー戦は中団から進め、直線は最内を突いて上がり最速をマークし快勝する強い内容でした。前走のアルテミスSも中団から進めて直線追われますが、5着に敗退。ただ、ジワジワと脚を伸ばす同馬にとってスローの決め手勝負は厳しかった印象で、直線序盤でなかなか馬群を抜け出せなかったという中で勝ち馬と0秒6差の5着なら悲観する必要は無いでしょう。ストライドが大きいので小回りの中山適性がどうかという点と、前走は休み明けプラス14kgの馬体増が影響した可能性もあるので、馬体重含めて仕上がり面もポイントとなりそうです。
ファインルージュ(牝3、木村哲也厩舎)
8月に新潟の芝1200mでデビューしたキズナ産駒のファインルージュ。デビュー戦は逃げ切った勝ち馬を捉えることが出来ずに2着でしたが、続く1400mの未勝利戦は好位から進めて直線は内から鮮やかに抜け出して快勝する強い内容でした。今回は初のマイルで初の中山となりますが、器用な競馬と鋭い決め手は合いそうです。叔父ザラストロは新潟2歳Sを勝利、叔母プレノタートもフィリーズレビュー3着と早期から活躍しており、仕上がりは早そうな血統という点からも注目度の高い1頭です。