落馬負傷から復帰を目指している大塚海渡騎手が、所属先の木村哲也調教師から過去に暴行を受けたとして、今月5日に茨城県警稲敷署に被害届を提出し、受理されていたことが明らかになった。父で勢司厩舎の助手を務める哲郎氏と代理人の弁護士が12日、東京競馬記者クラブ加盟社向けにリモートで記者会見を行い、明らかにした。
会見によると、大塚騎手は厩舎など美浦トレセン内で木村調教師から頭部を殴打されるなどの暴行を継続的に受けたという。このうち2件について5日に茨城県警稲敷署に被害届を提出した。木村師による度重なる暴言、暴行のパワーハラスメントで精神的苦痛を負ったとして、同調教師に850万円余りの損害賠償請求を水戸地裁に提訴しており、今月20日には第1回口頭弁論が予定されている。
木村師は、手を出したのは教育目的と主張しており、謝罪や再発防止の対応などを拒否。大塚騎手は2020年1月5日の中山競馬の落馬により、重度の頭部外傷を負って休養中。現在は乗馬や筋力トレーニングなどを行って復帰の準備を進めている。