今週末は秋の祭典、秋華賞2016がいよいよ開催。オークスとローズSを連勝した絶対的存在のシンハライトが怪我で回避したことでメンバーが少々寂しくなったが、ここは3歳牝馬3冠の最終戦。盛り上がろうではないか。
紫苑Sは勝ち馬以外は軽視、中心となるのはローズS組
さて、今年の秋華賞を予想する上で厄介となっているのが、今年から重賞に格上げされた紫苑Sだ。例年ローズSとクイーンSから進めてくる馬が多いが、今年は紫苑Sからの馬が多い。
記念すべき第1回目の重賞で注目度は高かったが、正直勝ち馬以外はレベルが低いという印象であった。メンバーのレベルはローズSの方が高いだろう。中山と京都ではコース形態も全く違うし、やはり秋華賞を予想する上ではローズS組の評価を高くしたい。重賞に格上げされたことで今後ステップの傾向は少しづつ変わってくるとは思うが、とりあえず今年はローズS組を中心に予想するのが良さそう。
とは言え紫苑Sの勝ち馬ビッシュは強かった。シンハライトが回避したことで1番人気の最有力候補にあげられているが、これについては異論はなく、初輸送さえクリアできれば馬券圏内は堅そうだ。
ビッシュを破るのはクロコスミア岩田!人馬共に成長したコンビの変わり身に期待
問題はビッシュの相手だが、ローズS組から選んでみたい。11着と大敗したジュエラーも前走は骨折明けで先行策の試走も兼ねたレース、巻き返しは十分ある。上手く立ち回って3着に入着したカイザーバルも侮れない。
しかし中でも筆者がとくに注目しているのはローズS2着のクロコスミアだ。前走テン乗りだった岩田康誠騎手が今回も引き続き騎乗予定。春のフローラSでは14着と惨敗だったが、休み明けのローズSでは馬体重14kg増でレースは積極的な逃げの先手。シンハライトのハナ差で2着に負けたが、春に比べて大きく成長しており前走をフロック視すると痛い目を見そうだ。
鞍上の岩田騎手は昨年小倉2歳Sを勝ってから今年の地方重賞の東京盃まで約1年間重賞を勝つことができなかったが、東京盃を勝ってからは乗れている。坊主に髭、スキンヘッドにサングラスとコロコロ変わっていた風貌も今の白髪スタイルに落ち着いた様子。ここ1年は風貌の変化以外にも春に調教を栗東から美浦に移したり、得意のイン突きを封印したりと試行錯誤の様子が伺えたが、今は精神的にも地に足ついたという印象。
通常騎手に対して変わり身期待とは言わないが、記事タイトルではあえて「岩田Jの変わり身に期待」と書かせていただいた。人馬共に成長したこのコンビに期待したい。