今回の菊花賞で主役となるのはディーマジェスティ、サトノダイヤモンドの2頭でしょう。共に3着以内を外さない堅実な走りでトライアルを勝って菊花賞へ駒を進めた大本命同士です。その大本命馬2頭の共通点である父ディープインパクトという要素をどう解釈するべきかでお悩みの方は多いかと思います。
押しも押されぬリーディングサイアー・ディープインパクトですが、ここまでに菊花賞馬は未だ送り込んでいません。この1点だけが、どうしても本命馬を本当に信用してよいのか?ここに影を落とすことでしょう。
父ディープインパクトに不安要素があるのだとすれば、まずはリーディング第2位キングカメハメハに注目したいところですが、こちらも残念ながら未だ菊花賞馬は出せていません。ディープインパクトは当馬自身が菊花賞を勝っていますが、キングカメハメハは菊花賞に出走もできていないため、ディープインパクトを血統面で不安視するならばキングカメハメハももちろんNGです。
勝率・3着内率の高い種牡馬は?
ディープインパクトもダメ、キングカメハメハもダメとなるならば何産駒を買うべきか、それを検証してまいりたいと思います。
ディープ産駒もデビューしている過去5年のデータを参考にしますと、唯一2勝を挙げているのがステイゴールド産駒です。その他は、シンボリクリスエス、スペシャルウィーク、ブラックタイドと続きます。5年間で2勝しているステイゴールドがやはり凄いのですが、該当馬がオルフェーヴル・ゴールドシップということもあり、ステイゴールドを評価するべきか、ステイゴールド・メジロマックイーンの掛け合わせがやはり特別なのかが難しいところ。
続きまして、3着内率です。こちらは対象馬が5頭から15頭になるので、データらしいものが取れそうだと思ったら、ステイゴールドともう1頭を除いてこちらも1度ずつしか名前が出てきません。ブラックタイド【1-0-0】、ゼンノロブロイ【0-0-1】、スペシャルウィーク【1-0-0】、ネオユニヴァース【0-1-0】、スクリーンヒーロー【0-0-1】、シンボリクリスエス【1-0-0】、Authorized【0-0-1】、ブライアンズタイム【0-1-0】、トーセンダンス【0-0-1】、ハーツクライ【0-1-0】、そしてステイゴールド【2-0-0】、最後に残ったのがやはりディープインパクト【0-2-1】です。過去5年には入っていませんが、キングカメハメハ産駒も2010年ローズキングダムが2着になっています。
勝馬こそ出していませんが、あと一歩のところまでは届いているディープインパクト産駒ですので、不安要素とするにはやはり弱いデータかと思います。一方で本質的には異なりますが、今年の中山グランドジャンプ勝馬であるオジュウチョウサンを出しているあたり、ステイゴールドはやはり長距離血統の色が濃いかもしれません。今年はシュペルミエールとレインボーラインの2頭が出走します。
とは言えやはり、ディープインパクト産駒は菊花賞を勝てないという考えは修正しなければいけないでしょう。今年まで勝てていなかった皐月賞もワンツースリーフィニッシュを飾ったのですから。