今週末は新潟、小倉、札幌が最終週となり、夏競馬もいよいよクライマックスだ。小倉では来年2月に引退を控えた橋口調教師が最後の夏の小倉に臨む。
新馬戦、中京2歳S(OP)を圧倒的な力の差でねじ伏せたシュウジ(牡2)が今回の主役候補ナンバーワンだ。高松宮記念(G1)などのスプリント戦を主戦場に活躍してきたキンシャサノキセキを父に持ち、スプリンターとして期待されるシュウジだが、これまでの2戦は逃げ切っての勝利だった。
本来逃げ馬ではないと言われるこの馬だが、馬なりで追っただけで先頭に立ってそのまま上りもほぼ最速でゴールしたのだ。格の違いを魅せつけた2戦であった。橋口師の最後の小倉ということもあって期待が高まるのも無理は無い。
圧倒的な力の差を見せつけたシュウジもスゴイが、出走する2歳馬の中にはまだ全ての力を見せていない馬もいる。藤原厩舎のジュンゲル(牡2)だ。
ジュンゲルもシュウジと同じくキンシャサノキセキ産駒でスプリンターとしての素質は十分にあると考えられる。小倉での新馬戦1戦のみでキャリアはシュウジより1戦少ないが、新馬戦の走りは高いポテンシャルを感じさせる内容だった。スタートもしっかりと決めて先行集団へしっかりと喰らいついて6番手を追走。直線まで前が開かずで動けなかったが我慢。そして直線では外が空くとスッと移動して追い出す。あとはムチを使わなくてもしっかりと終いの脚を伸ばしたゴールした。反応の良さ、器用さ、スピードも兼ね備えている。
タイムや上りだけ見るとそこまで速くないのだが、ゴールも最後は流すほど余裕だったし、まだまだ奥がありそうである。小倉で勝利していることも大きいし、夏の2戦目でまだまだ走れそうだ。シュウジに対抗できるのは同じキンシャサノキセキを父に持つダークホースのジュンゲルか。2頭の本来の姿が見れるかもしれない同レースに注目が集まる。