厳しい暑さも過ぎ去り、秋はすぐそこで足踏みしている。高校野球も夏の戦いが終わり、すぐ迫る秋季大会を目指して準備を進めているところもあるだろう。高校野球児もまぁ大変である。
さて、競馬業界も夏競馬がいよいよクライマックスを迎え、サマー2000シリーズも今週の日曜が最終戦となる。夏の新潟開催最終週のメーンは「第51回新潟記念(G3)」だ。
新潟記念は新潟・芝2000mの外回りを使用するコースだ。このコースはコーナーがたった2つしかないというなんとも特徴的なコースである。スタート直後とゴール前の直線が主体となったコースで、起伏が殆どないことも相まって早い時計が出やすい。最後の直線の長さは659mと日本一の長さを誇り、坂もなくほぼ平坦である。よってスローの上がり勝負になりやすいという傾向がある。
(1)新潟や東京で実績がある馬
独特なコースゆえに、新潟のコースを経験しているかどうかが重要なポイントとなるだろう。新潟で好走歴がある馬や、同じように直線が長い東京のコースで好走している馬は好走する可能性が高い。以下に今年の登録馬20頭の「新潟」と「東京」の出走データをまとめてみたのでご覧いただきたい。
各馬の新潟と東京の実績
データの見方:「1着-2着-3着-4着以下」各順位の入着回数を表示。
馬名 | 新潟 | 東京 |
---|---|---|
アヴニールマルシェ | 0-1-0-0 | 1-1-0-0 |
アスコットシチー | 0-2-1-1 | 1-0-0-4 |
アルフレード | 1-0-1-0 | 0-2-0-4 |
アーデント | 0-0-0-3 | 2-0-0-8 |
クランモンタナ | 1-1-0-2 | 0-1-0-3 |
スイートサルサ | 1-0-0-2 | 3-1-2-5 |
ダコール | 1-0-1-2 | 0-2-1-0 |
ネオブラックダイヤ | 1-0-0-0 | 2-3-0-15 |
パッションダンス | 2-0-0-1 | 0-0-0-0 |
ファントムライト | 1-2-0-0 | 1-0-1-1 |
マイネルミラノ | 0-0-1-0 | 0-2-0-6 |
マジェスティハーツ | 0-2-0-1 | 0-0-1-0 |
ミュゼスルタン | 2-0-0-0 | 0-0-1-1 |
メイショウカンパク | 0-1-1-3 | 0-0-0-4 |
メイショウノーベル | 0-0-1-0 | 0-0-0-0 |
メドウラーク | 0-0-0-0 | 1-0-0-0 |
ユキノサムライ | 0-0-0-0 | 0-0-0-0 |
ユールシンギング | 2-0-0-2 | 1-2-1-1 |
ラブイズブーシェ | 0-0-0-0 | 0-1-0-2 |
ロンギングダンサー | 2-0-1-0 | 1-3-2-5 |
2015/09/03までの集計データ
新潟と東京の両コースで良績が目立つのはスイートサルサ、ネオブラックダイヤ、ユールシンギング、ロンギングダンサーの4頭といったところか。新潟だけに限ればパッションダンスやミュゼスルタンも好走している。
逆に新潟も東京も走ったことのないユキノサムライや、好走歴の少ないメイショウノーベルなどは割り引いて考えてもよいかもしれない。
(2)強い末脚を持つ馬
上記6頭の中でもスイートサルサ、ユールシンギング、ロンギングダンサー、ミュゼスルタンの4頭は上り33秒台前半の強烈な末脚を持っており、直線で数々の見せ場を作ってきた馬たちだ。直線勝負となればまさに自分たちの土俵である。注目しておきたい4頭だ。
これまで新潟コースの"直線"ばかりに焦点をおいて書いてきたが、新潟記念は直線が主体ということ以外にも、"荒れるハンデ戦"としても有名なレースである。ここ10年で1番人気が馬券に絡んだのは昨年'14年のマーティンボロ(1着)だけというのだから驚きだ。
上記はほんの一部のデータをまとめてみたに過ぎないが、馬の状態や、馬場、騎手といったその他の情報と合わせて参考にしてみてはいかがだろう。今年もメンバーは混戦模様のようだが、上記のデータだけでもある程度は絞り込めるのではないだろうか。