重賞未勝利ながらここまで速い上がりの脚で順調に条件クラスを突破してきたデゼル。前走の愛知杯を制し重賞初制覇を果たしたマジックキャッスル。昨年のローズSの覇者リアアメリアなど、勢いのある重賞未勝利馬から重賞2勝の実績馬まで甲乙つけがたいメンバー構成となった今年の阪神牝馬S。
どの馬も魅力ですが、私が最有力視しているのは前走京都牝馬Sを逃げ切り重賞初制覇を果たしたイベリスです。
2走前の阪神Cは6着に敗れましたが、強力な相手に勝ち馬から0秒5差と大きくは負けておらず、近走の内容から状態の良さがうかがえます。また、今回は人気馬に後ろから競馬をする馬が揃っており、この馬向きの競馬を展開できる可能性が高いと見ています。
重賞を連続で逃げ切るのは至難の業だとは思いますが、再びマイペースの逃げに持ち込めそうなここは重賞連勝の可能性は十分あるでしょう。
今回は1F延長のマイルとなりますが、2019年には同じ阪神マイルのアーリントンCを逃げ切っている実績もあるので、状態が良く、展開利が見込めそうなここは問題なくこなしてくれるはずです。ということで本命軸馬はイベリスとします。
今回は人気上位勢にも距離の不安があるため、伏兵の台頭も十分あるということで狙い目の穴馬も1頭紹介します。
前走京都牝馬S・3着のブランノワールです。
前走は休み明け、得意の阪神コースで牝馬限定という良条件を無駄にせず、しっかり3着を確保。2走前は阪神マイルのリゲルSを先行して5着、前走は短縮して1400mを差しに回って3着と近走は好内容の競馬を連発しています。昨年の阪神牝馬Sは8着に凡走していますが、当時から15kgほど馬体重も増え、ここへ来てようやく本格化してきた感があります。
今回後ろからの馬が多いのでもう一度先行するオプションもありますし、マークも薄くなりそうなので上位に食い込むチャンスは十分です。
京都牝馬Sの1・3着が距離延長したここでも好走するのは珍しいケースだとは思いますが、人気の差し・追い込み勢に距離の不安が残る今回は、前で自分の競馬ができそうなイベリスは本命軸馬、先行策もある阪神巧者のブランノワールは穴馬として狙ってみる価値がある2頭と感じます。