今週の京都の土曜メインレースは第51回デイリー杯2歳S(G2)が開催。京都は先週に引き続き2歳重賞だ。先週の2歳牝馬重賞のファンタジーSでは単勝オッズ1.4倍という圧倒的1番人気のミスエルテが見事期待に応えて優勝した。デイリー杯2歳Sでも抜けた人気となりそうな馬がいる。
須貝尚介厩舎のステイゴールド産駒、リナーテ(牝2)だ。前走の新馬戦では好スタートから3番手につけ、直線外から力強く伸びて半馬身差で優勝。首を高い位置で内に向けてかかり気味だったにも関わらず、直線はノーステッキでグングン伸びて差し切った。根性は中々のものだ。かかってこれだからまだまだ奥があるように感じる。
次走が楽しみだが気性の課題を克服できるかどうかがポイント。負けん気強いのはこの産駒の良さでもあるが、もう少し気性が落ち着いてくれればというところ。新馬戦がスローだったせいもあるので、クラスが上がってペースが上がればレースはし易くなるとは思うが、後にマイル以上でもやれるように少しでも克服しておきたいところだろう。
気性面の難しさはあるが、怪物馬になる可能性も?!
リナーテは父ステイゴールドで、筆者も個人的に大好きな産駒だ。そして母はマルペンサ。ディープインパクトとマルペンサの仔でクラシックでも活躍したサトノダイヤモンドがいるが、サトノダイヤモンドは気性が良く乗りやすい馬で有名だ。今のところリナーテはステイゴールドの血が強く出ている印象があるが、今後課題である気性を克服できればマルペンサの評価を大きく左右することにもなりそうだ。
血統的に見ると一度リズムを崩すと立て直しにくい気性面を持ち合わせている可能性はあるが、逆を返せばとんでもない怪物になる可能性も秘めているとも言える。兄のサトノダイヤモンドがあと一歩届かなかった春のクラシック制覇を狙ってほしいところだが、牝馬のリナーテにとってはよりハードルは高い。デイリー杯2歳Sで牡馬相手にどんな競馬を見せてくれるか今から楽しみだ。