今週の土曜日は障害界の春のNo1を決める一戦「中山グランドジャンプ」が中山競馬場で開催です。日本屈指の障害コースを持つ中山競馬場で行われる春のジャンプ王者を決する一戦です。今回は出走を予定している競走馬の中でもとくに人気が集まりそうな有力馬3頭をピックアップしてみました。
オジュウチョウサン(牡10、和田正一厩舎)
現在同レース5連覇中の障害最強馬、オジュウチョウサン。史上初の6連覇を狙って今年も参戦です。前走の京都ジャンプSは約7ヶ月ぶりの休み明けに出走し、3着。好位を追走していたものの、最後の直線でいつもの伸び脚を見せることができず、2016年の中山グランドジャンプから続いた障害重賞連勝記録は「13」でストップとなりました。10歳という高齢、前走の敗退、挑戦者の勢いと世代交代の波が押し寄せてきている印象もありますが、前走負かされたタガノエスプレッソと斤量差がない今回は巻き返してくるでしょう。
メイショウダッサイ(牡8、飯田祐史厩舎)
現在障害重賞3連勝中のメイショウダッサイ。昨年の中山グランドジャンプはオジュウチョウサンと3馬身差の2着。オジュウチョウサン不在で迎えた2走前の中山大障害では1番人気にしっかり応え、見事G1初制覇を達成しました。今年の始動戦、阪神スプリングJでは2着に1秒1差をつける圧勝を果たしており、8歳にしてようやく本格化してきた感があります。鞍上は障害転身後から全てのレースで手綱を握る森一馬騎手。先月結婚を報告したばかりの騎手で、直後はメイショウダッサイで阪神スプリングJを制し、史上2人目の障害重賞全6場制覇を達成すると、20日にはJRA通算100勝を達成。勢いのままG1を制し、公私ともに充実の春となるかに注目です。
タガノエスプレッソ(牡9、五十嵐忠厩舎)
昨年、阪神ジャンプSと京都ジャンプSを勝利したタガノエスプレッソ。とくに2走前の京都ジャンプSでは王者オジュウチョウサンを破る大金星を挙げ、新王者に名乗りを挙げました。芝重賞を勝っている実績があるように絶対的なスピード能力は間違いなく高い1頭で、最後の向正面で障害コースから芝の外回りコースを走り、置き障害を飛ぶ同レースは相性が良さそうです。前走の中山大障害は3着に敗れましたが、直線で大きく外に膨れるロスがありながらも、ゴール前での伸び脚は際立っていました。スムーズに運べれば、戴冠のシーンもありそうです。