ウインプリメーラ(牝6・大久保・栗東)が両睨みにしていたエリザベス女王杯を辞退し、マイルチャンピオンシップへ出走することが明らかになった。自身にとって三度目のGⅠ挑戦となる今回の勝算について検討してみたい。
GⅠでの力不足はあるか?
過去2度のGⅠは3歳時に出走した桜花賞と、今年5月のヴィクトリアマイル。いずれも2ケタ着順ではあったが、GⅡやGⅢでの好走歴もあるが条件戦でも凡走するなど、そもそもがムラのある成績ということもあり、2ケタ着順が実力の全てとは言い難い。
特に今年は牡馬混じりの金杯を勝って幸先のいいスタートを切り、その後の京都牝馬S(GⅢ)、阪神牝馬S(GⅡ)でいずれも3着と力のあるところを見せている。
エリザベス女王杯の回避はやはり2200mという初体験の距離への対応が不安要素となったということだろう。
6歳の今が充実期なら展開次第で
ウインプリメーラは現在6歳の牝馬ということもあり、繁殖へ上がるには頃合いの年頃。そんな中、まだ現役を続行してレースをしている。重賞を初めて勝ったのが今年であり、それまでは条件戦でさえ苦労しているところがあった。この条件戦の苦しみがようやく改善されて、GⅠでも通用するくらいの力を身に着けたところだ。
桜花賞路線には乗ったものの惨敗。その後は準オープンを1回で勝利するものの低迷が続き、1年に1回ペースで勝利を重ねて昇級し、今年の京都金杯で初の重賞制覇。それまでは3着ばかりの馬だったのに、6歳になった今ようやく結果を出した。
基本的に戦法は逃げ先行型で、ペースを握る可能性もある。前にいて残れるようなレース展開を期待したいところで、あまりペースを上げすぎないように走りたい。もし前残りの展開になれば、しぶとく残って3着は結構ある。今年に入っても重賞3着を2回、オープンと重賞を1つずつ勝利していることから、今が充実期といえる馬だ。もし展開的に残りそうになれば、しぶとさを武器に3着くらいに入れてみたい馬でもある。