東京競馬の開幕週を飾る重賞は、牝馬クラシック戦線の第2弾「オークス」への優先出走権が上位2頭に与えられるトライアル競走「フローラS」です。同レースの勝ち馬は本番でも上位争いを演じており、本番を占う上でも重要な一戦であると言えるでしょう。今回は出走を予定している競走馬の中でもとくに人気が集まりそうな有力馬3頭をピックアップしてみました。
オヌール(牝3、友道康夫厩舎)
前走1勝クラスのアルメリア賞を鋭い決め手で制し、2戦2勝としたディープインパクト産駒のオヌール。いずれも1800m戦ということで今回が初の2000mとなりますが、仏オークス馬である母アヴニールセルタンの血統背景を考えれば適性はありそうです。デビュー戦を上がり33.4秒で押し切ると、2戦目の前走は32.7秒の上がりで快勝。前走は追い出しを待つ余裕もあり、僅差でしたが着差以上の強さを見せました。骨折で休養中の主戦騎手・武豊騎手に代わり、川田将雅騎手とのコンビでオークスへの切符獲りを狙います。
ユーバーレーベン(牝3、手塚貴久厩舎)
札幌2歳S・2着、阪神JF・3着、フラワーC・3着と重賞戦線で活躍を見せているユーバーレーベン。惜しい競馬が続いていますが、阪神JFではソダシとサトノレイナスの世代トップクラスを相手にタイム差なしの3着まで追い詰める強い内容の競馬を見せています。フラワーC・3着も、もともと出走予定であったチューリップ賞を疝痛で回避して回復してからの参戦という経緯を考えれば高く評価できる内容です。桜花賞をパスしてオークスに狙いを定めたのは、この馬の末脚がより発揮しやすい東京コースで走らせたいという想いがあったのも理由の一つでしょう。悲願の重賞Vを果たし、オークスへ弾みをつけれるかに注目です。
ウインアグライア(牝3、和田雄二厩舎)
前走の若駒Sで牡馬を一蹴して快勝したウインアグライア。昨年は阪神JFで13着、アルテミスSで6着と結果を出せませんでしたが、2000mの若駒Sを快勝したように、長い距離の方が合いそうです。マイルの桜花賞をパスしてオークスに狙いを定めたことを見ても、距離は延びた方が良いのでしょう。馬場問わず好位に付けれる先行力があり、開幕週の馬場ではこの先行力は大きな武器となりそうです。牡馬相手に左回りで道悪の2000mを勝てたのはオークスへ向けて大きな収穫ですし、まだまだ成長の余地もありそうです。