余裕のあるローテーションで馬に無理をさせていない池江厩舎のサトノアラジン。菊花賞勝利で、GⅠを勝てない呪縛からようやく解放された里見治オーナー。サトノダイヤモンドの次はサトノアラジンと考えるのは必然の流れ。馬主の中にも一度火が付くと手に負えない物凄い爆発力を持っている人がいる。里見オーナーがそのタイプかどうかはこれからわかる事だが、高い馬を買い続けてようやくGⅠを勝っただけに確率変動に入ってもらわないと困るだろう。
馬主は損得勘定でやっている人と1頭ずつ大切にしている人がいる。とにかく馬主の鉄則は、調教師に注文をつけない事。これが1番重要な事。馬を熟知しているのは調教師。ここでわがまま馬主が割って入り、話をごちゃまぜにしていくとタチが悪い。早く勝って欲しいという気持ちはわかるが調教師の仕事をはく奪するようなことはあってはならない。馬主と調教師の関係は微妙だ。新人の調教師は大物馬主さんのデカイ態度にこの人の馬は預かりたくないと思いつつも口に出さず我慢している。
里見オーナーはその点注文が少ない馬主なので預かっていてストレスを感じる事が少ないタイプの馬主。注文の少ない馬主の馬を預かるのは楽だが、注文の多い馬主から馬を預かるとご機嫌取りも並行しなければならず、時に相反する場合があり非常に厄介である。