【マイルCS予想2016】超アグレッシブな騎手?!仏のバルザローナ騎手に期待大!

昨年はまだ4番に推される程度の人気だったモーリスが優勝。その後は海外のマイルG1や2000mの天皇賞秋を制したことでマイル路線のレベルの高さが証明できたが、今年は絶対王者が不在でレースは混戦模様。昨年の2~4着馬のフィエロ、イスラボニータ、サトノアラジンとお馴染みのメンバーに、2014年の勝ち馬ダノンシャーク、そしてヤングマンパワーやロードクエストといった新勢力も参戦。これは馬券的にもかなり面白くなりそうだ。

このレースは3度目のベテランであるフィエロ、G1馬イスラボニータ、そして今年は重賞2勝と好調なサトノアラジンあたりはレースの適性面で要注意の馬ではあるが、個人的に今年は新勢力に期待したい。

ロードクエストは控えめに。新星ヤングマンパワーに期待

期待すると言っておきながらこう言うのも何だが、ロードクエストに関しては正直買いづらい。ステップレースの富士Sで推していたロードクエストだが、1番人気と高評価も9着と惨敗。ペースも遅くて道中抑えすぎたのが敗因とも言えなくはないが、好走している左回りの舞台で前も捕まえられず、さらに後方にいて窮屈そうだったガルバルディに外から交わされるようでは話にならない。今回は京都で良くなるかもしれないが、成長力のないマツリダゴッホ産駒ではここらへんが限界なのか?と疑いたくなる。

一方、同じ富士Sを優勝したヤングマンパワーは高評価。好位でレースを進め、直線で内から抜け出して最期まで後続を寄せ付けないしぶとさで完勝。この日好調であった戸崎騎手の好騎乗も光った。関屋記念、富士SのとG3の重賞を戸崎騎手で連勝中だが、今回はフランスから短期免許で来日中のM.バルザローナ騎手へ乗り替わりとなる。今回初めての京都コースとなるが、初騎乗のバルザローナ騎手がうまく導くことができるだろうか。

超アグレッシブなフランスからの刺客!M.バルザローナ騎手!

このバルザローナ騎手(25)は中央ではまだまだ名が知れてない騎手だが、19歳の時に2011年の英国ダービーを優勝、翌12年にはドバイワールドCを優勝、13年からはJRAでも短期免許で騎乗をしており、この年のマイルCSはリルダヴァルで13着に入着している。京都芝では2勝のみだが、人気より上の順位に持ってきており悪くはない。

ヤングマンパワーに騎乗する騎手ということで先週からこの騎手の乗るレースは気にしていたのだが、昨日の京都12R、ドンカスターC(1000万下、京都・ダ1400m)ではバルザローナ騎手の面白い一面が見れた。レースは4番人気のイーデンホールに騎乗し、直線を大外から差し切っての快勝だった。低評価を覆す騎乗はやはり健在だ。このレースの何が面白かったというと、4コーナーで外をまわってきた際、さらに外にいた松田騎手のキセキノツヅキと接触したのだが、その際にバルザローナ騎手がコーナリング中に松田騎手の方に勢い良く顔を向け1秒ほど凝視している姿が見受けられた。カメラのアングル的に何かを言ったかどうかは分からないが、内の武豊騎手もチラリと外を見ていることから、やはり何かを言ったように推測できる。さらにゴール後もゴーグルを取って後ろをチラチラ見て誰かを探している様子。松田騎手に対して一言言いたそうな風にも見て捉えられる。

これについてインターネットの某掲示板では「松田に向けて怒鳴ってたな」「25歳が38歳を恫喝」「隣同士であからさまに何か言ってんの初めてみた」などと彼のコーナリング中の行為が話題となっている。実際外に膨れたのはイーデンホールの方なので逆に謝っているのかもしれないし、ゴール後も謝ろうと思って松田騎手を探していた可能性もなくはないが、いずれにせよアグレッシブな彼の騎乗ぶりは評価としてはプラス。危険な騎乗は肯定するつもりはないが、こういう勝ち気な若い騎手は嫌いではない。

現時点では詳細があまり知られていない騎手にG3馬、さらに頭の高い走法でまだまだ舐められている印象。ヤングマンパワーという良い馬でG1に挑戦できるのは願ってもないチャンスだ。フランスから来た活きのいい若者には、ヤングマンパワーという馬名もしっくり来る。