今月27日に東京芝2400mで開催されるジャパンカップ(G1)に出走する予定のリアルスティール(牡4、矢作芳人厩舎)の鞍上が、短期免許で来日中のR.ムーア騎手に決まったということが17日に正式に矢作調教師から発表されました。
前走天皇賞秋(2着)を見る限りM.デムーロ騎手との相性も良さそうですが、ドバイターフで最高の騎乗を見せてくれたムーア騎手なら文句はないでしょう。
R.ムーア&M.デムーロの騎乗で大きく成長したリアルスティール
R.ムーア騎手とM.デムーロ騎手。この2人の騎手の素晴らしいところは何と言っても積極的な騎乗をしてくれるという点です。
ドバイターフと天皇賞・秋は序盤がスローでしたが、この序盤で折り合って自分のリズムで走らせ、後半の勝負どころに向けて早めに仕掛け、スピードを落とさず2人ともしっかり馬の力を出し切ってくれています。とくにムーア騎手はドバイでスタート出遅れても、押して押して前へ出していっていますね。こういう恐れず前へ出していって折り合いをつける努力をしてくれる点は福永騎手には無かった部分でしょう。
積極性という点においてこの2人に敵う騎手は日本にはなかなか居ないでしょうし、個人的に積極性が足りないと感じていた福永騎手からの乗り替わりなのでデムーロ騎手とムーア騎手が手綱を握ってくれたということは非常に大きなプラス材料だと感じております。
ジャパンCは今年で9度目&3年連続掲示板圏内のムーア騎手。適性の高さは国内騎手に引けは取らない。
ムーア騎手にとって今回舞台がドバイの1800mから東京の2400mに移りますが、馬の方は前走の2000mの天皇賞・秋では長距離的な適性の高さも見れましたし距離延長でも十分勝ち負けするでしょう。
東京なので国内で乗り慣れているという点においてはデムーロ騎手のままでも良さそうですが、ムーア騎手もジャパンカップは2011年を除けば2007~2015年まで毎年来日して騎乗しているベテラン騎手です。ジャパンカップでの通算成績は【1-1-0-6】。2013年はジェンティルドンナで優勝、翌年の2014年も同じジェンティルドンナで挑んで4着、そして昨年はラストインパクトで2着と3年連続で掲示板に入っており、近年は好騎乗を連発しています。
「勝ちきれない馬」と言われていたリアルスティールをドバイで鮮やかにG1ホースに変身させ、ジャパンカップで1番人気の最有力候補になるまでに成長させたムーア騎手。この来日期間中は天皇賞・秋を快速馬モーリスで快勝しており、ムーア騎手の快進撃はとどまるところを知りません。ドバイ、天皇賞秋に続き、ジャパンカップでもリアルスティールで見せ場を作ってくれるに違いありません。