2019年の安田記念は2番人気に推されながら16着敗退。翌2020年は4番人気で13着と、二度の挑戦を尽く惨敗しているダノンプレミアム。ここ5戦全てで人気以下の着順に敗れ、期待を裏切り続けているが、それでも復活に期待したくなるのは2歳時に3戦3勝で朝日杯FSを制覇した勇姿が忘れられないからだろうか。
「早熟」という説も最近は囁かれているが、毎度一定の人気に推されるのはまだまだこの馬を見限っていないファンが多いからに他ならない。
今回は本番に強い名ジョッキー・池添謙一騎手と初コンビを結成。G1において彼の乗り替わりの強さは目を引くものがあり、この乗り替わりも期待度を上げる要因の一つとなりそうだ。
池添騎手自身は、昨年の安田記念をグランアレグリアで断然人気のアーモンドアイを破り快勝。今年は騎手としての連覇がかかっているが「そこはどうでもいいんです。」と一蹴。「それよりも陣営の方がこの馬を立て直そうと、すごく頑張っているので結果を出したいですね。」とメディアに対してコメントを残した。彼らしいコメントと、あくまで騎手としての役目に徹する姿勢に好感を抱くファンは筆者だけではないはずだ。
とは言え、実際マイルはダノンプレミアムにとって少々忙しすぎる印象もあり、ベストは2000mあたりではないかという印象が個人的には強い。また、間隔があいているとは言え、海外帰りがどう響くのかも気がかりだ。過去に同レースを二度惨敗している点からも、正直重い印は打ちにくいというのが現実的な評価ではある。
それでも、懲りずに三度目の正直を狙って今年も挑むのは勝算あるからこそ。ポン駆けは効くタイプで、左廻りもダメなタイプではない。むしろ間隔をあけて挑む今年は違った結果も期待できる。期待値の高い池添騎手を確保し、立て直しに奮起する陣営の姿勢を見ると、ロマン派のいち競馬ファンとしてはやはり復活劇を期待したくなってしまう。