札幌競馬の開幕週を飾るのはサマースプリントシリーズ第1戦「函館スプリントS」です。今年は東京オリンピックへの対応で函館と札幌の開催が一部入れ替わり、同レースは札幌競馬場で実施されます。夏競馬の開幕を告げる短距離王決定戦ですが、夏競馬からは条件が一変するだけに、馬券の攻略ポイントも大きく変化していきそうです。今回は出走予定馬の中でも上位人気となりそうな有力馬3頭をピックアップしてみたので、各馬を考察してみたいと思います。
カレンモエ(牝5、安田隆行厩舎)
前走のオーシャンSと2走前の京阪杯でいずれも2着のカレンモエ。重賞タイトルまではあと一歩届いていませんが、いずれも僅差の2着で力は間違いなく重賞クラスと言えるでしょう。これまでのキャリア全10戦全てで1番人気に推されており、うち9戦が3着内、残りの1戦も4着と安定感は抜群です。今年は札幌での開催となりますが、父ロードカナロアは2012年・2着、母カレンチャンは2011年の勝ち馬と血統的には相性の良いレース。約3ヶ月の休み明けとなりますが、久々を苦にするタイプではなく、ここは飛躍の足掛かりとしたいところでしょう。
コントラチェック(牝5、藤沢和雄厩舎)
前走のオーシャンSでは11番人気の低評価を覆して快勝したコントラチェック。2019年のターコイズSとフラワーCを制しているように、中山コースを得意としている馬です。札幌は未勝利で勝利しており、新馬戦も函館で3着と洋芝への適性の高さも証明済みです。このところ1200mを中心に使われて3戦目でさっそく結果を出してきたように、スプリント路線で鮮やかな変わり身を見せてきました。サマースプリントシリーズを目標に高松宮記念は回避となりましたが、活力を残して挑める点も好材料です。
シゲルピンクルビー(牝3、渡辺薫彦厩舎)
今年初戦のフィリーズレビューを制し、重賞初制覇を果たしたシゲルピンクルビー。阪神JFは17着、桜花賞は16着と大敗していますが、いずれも距離が敗因だった可能性が高そうです。キャリア2勝は1400mの新馬戦とフィリーズレビューで、最後まで脚いろが鈍ることはなかったことを考えると、距離短縮はプラスとなりそうです。斤量50kgという3歳馬の利点も活かせそうで、様々な条件好転が追い風となりそうです。