岩田騎手による抜群の馬捌きと驚異の末脚で今年の「第51回CBC賞(G3)」を優勝したウリウリ(牝5)が今多くの競馬ファンの注目を集めている。
2015年9月13日(日)、秋の阪神開幕戦「第29回セントウルステークス(G2)」が開催される。叩き2戦目のウリウリはここを制してサマースプリントシリーズの王者を狙う。現在ウリウリはサマースプリントシリーズ3位にランクインしており、先月末にウキヨノカゼ(牝5)が「キーンランドC(G3)」を優勝し同着3位となっている。同シリーズの最終戦であるセントウルSを勝てば、ウキヨノカゼどころか現在1位にランクインしているベルカントを一気に抜きシリーズチャンピオンに輝ける。
今後の目標であるスプリンターズS(G1)へ向けての調整もあるが、チャンピオンの座が目の前まで来ている今、狙わないわけにはいかないだろう。今回は条件が前走よりも良くなる見込みでみすみすそのチャンスを逃す訳にはいかない。以下に好条件を3つあげたいと思う。
(1)得意の右回りに戻る
前走左回りだった新潟から舞台は右回りの阪神へ。左回りのレース参加数自体が少ないがこの馬は本質的には右回りがベター。1200mがこなせるとわかった今、得意の右回りでのスプリント戦は前走以上に期待できる。先輩には昨年のセントウルSを勝ったリトルゲルダ(牝6)や、スプリントの最前線で活躍するハクサンムーン(牡6)やストレイトガール(牝6)がいるが、この路線期待の新スプリンターが一級戦のスプリンターを相手にどこまでやれるかが見ものである。
(2)良馬場見込み
重馬場での開催だったCBC賞に比べ、今週は木曜から晴れが続く阪神は良馬場が見込まれる。力を要する中京の芝に比べればはるかに走りやすくなるだろう。CBC賞では重馬場の中でも抜群のキレ味を見せたが、良馬場であれば得意のキレ味を存分に発揮できるのではないだろうか。
前走前も調教師の藤原師は度々「最低条件は良(馬場)やな。」と言っていた。今回やっと良馬場で走ることができれば一気にスプリンターとしての素質が開花するかもしれない。
(3)斤量55.5→54
前走は休み明けで55.5kgを背負わされた。叩いて2走目が斤量減はオイシイと言えるだろう。前走で重馬場の中牝馬ではトップハンデを背負い、心身ともにタフさを身につけたウリウリにとって良馬場で斥量も軽くなれば鬼に金棒だ。
これだけ条件が揃っていれば鞍上の岩田騎手にとっても乗りやすくなるのではなかろうか。2走前のOP戦を勝ち、CBC賞を勝ち、現在3連勝と波にのるウリウリの勢いはまだ止まらなそうだ。駆け馬に鞭(ムチ)とはまさにこのことか。新たな牝馬のスプリンター誕生に期待は高まるばかりである。