昨年の阪神ジュベナイルフィリーズ(G1、阪神)を優勝し、最優秀2歳牝馬に選出されていた2歳女王のショウナンアデラ(牝3)が約10ヶ月ぶりにターフへ戻ってくる。3歳となった今年は春の桜花賞(G1、阪神)に直行を予定していたが、3月に右前脚第3中手骨を骨折し6ヶ月以上の休養を要することとなった。春のクラシック出走を断念せざるを得なかった。
骨折からは約6ヶ月が過ぎ、2015年9月20日(日)に阪神で開催される「ローズステークス(GⅡ)」が彼女の復帰戦となる。10ヶ月ぶりとなるレースでどこまで走れるのか、多くの競馬ファンの注目を集めている。
鞍上はデビュー戦から手綱を握っている蛯名騎手である。蛯名騎手は先月29日、札幌競馬の第2レースでスタート直後に落馬し、右肋骨(ろっこつ)を骨折している。その後の騎乗をキャンセルし、WASJ(ワールドオールスタージョッキーズ)出場も断念するはめになったが、翌週5日の新潟競馬から騎乗を再開している。復帰した週はさっそく2勝しているし、身体の方は大丈夫そうだ。肋骨を骨折後わずか1週間で現場に戻るとは、彼も中々タフな騎手である。
ショウナンアデラも今月9日の調教で出した時計を見る限りでは順調そうである(坂路4ハロン 55.8-42.7-29.2-15.3)。この日の1週前追いでは蛯名騎手が乗り、久しぶりのパートナーの感触を確かめた。お互いに骨折というアクシデントを乗り越えて秋のビッグレースのトライアルに挑む。約10ヶ月もの間レースから離れて骨折明け初戦でいきなり"勝負"というのは考えにくいが、春のクラシックで爆発できなかったぶん思い切り競馬をしてほしいところだ。