宝塚記念のラップ【12.3-11.2-11.6-12.4-12.5-12.4-12.3-11.5-11.5-11.5-11.7】を見ても明らかなように、前半スローからの後半4ハロンのロンスパ戦になりました。内回りコースでこういうラップになるともう後ろの馬はなす術なしといった感じでしょう。2019年も同じような感じでしたが、少頭数ですぐに隊列が決まってしまうと先行馬はほとんど脚を使わずに位置を取れてしまうので、かなり有利になります。前半3ハロンが35秒台はかなり緩いのでこの時点で勝負ありだった感じでしょう。あとは後続勢がまくるタイミングに合わせて先行馬はペースを上げるだけですから、前に行った馬で決まってしまいます。
勝ち馬クロノジェネシスは宝塚記念らしくないスローの高速馬場でこんだけ突き放すんですから、能力が違いましたね。加えて得意な内回りコースですから完勝でした。近年だとリスグラシューも強かったですが、あちらは消耗戦にめっぽう強いタイプでこちらはどちらかというと消耗戦というより抜群の機動力があるタイプ。グランプリコースでは国内最強でしょう。秋は凱旋門賞ということで、前哨戦から向こうのレースに出て少しでも慣れてほしいと思います。父は凱旋門を勝ってるバゴですから、近年の中では一番チャンスがありそうに感じます。
ユニコーンライオンは前走がフロックではなかったことを示す結果を出しました。3コーナーからペースアップしてレイパパレに先着されなかった事を考えても立派と言えると思います。しぶとさが売りなので、秋も条件次第では戦えそうです。この馬の先行力というのはかなり強みになりそう。
3着レイパパレはやはり前走逃げてたことも影響してか前半若干かかったのが最後影響しましたね。どうしても折り合いに少し難があって基礎スピードの高い馬なので、2200という距離は若干長かったように感じます。秋は天皇賞が最大の目標になるかなと思いますが、阪神と違って直線スピードがしっかり求められますから、そういう舞台でどこまでやれるかは楽しみです。
4着カレンブーケドールは結果的には外枠だった事がこういう展開になると厳しくさせてしまった印象。力は間違いなくある馬で、展開等で恵まれない部分もありますが条件問わずしっかり走れるので秋は念願のG1制覇を期待したい1頭。出走馬のレベルを考えると今年はエリザベス女王杯を狙うのが一番ベストかもしれません。
5着キセキは宝塚記念らしくない上がりの速い展開になってしまい、ちょっと今のキセキにとっては忙しい展開となってしまいました。まだ能力が落ちた印象もないですし、適度に上がりのかかるロンスパ戦なんかになれば出番があっても良いと思います。
アリストテレスに関しては天皇賞の回顧にも書いたように不器用なこの馬に阪神の内回りはどう考えてもあっていない印象。阪神大賞典以降見せ場がないので、秋は別の競馬も試してみるのもありなのでは?と感じます。父エピファネイアが圧勝したジャパンカップあたりで思いっきり先行してみるのも面白いのでは?
今年から京都の改修によって阪神が2週間しか使われないので、馬場状態もいいですし宝塚記念らしくないレースとなりました。来年以降もスピードが必要な宝塚記念が続きそうです。