【加付式“連番の法則”】2021年上半期の出現確率を検証

グランプリ宝塚記念で、上半期・中央開催が終了。この後は、いわゆる「夏のローカル開催」を経て秋の中央開催、後半戦のGⅠシリーズを迎えることになる。今年も早くも半年が経過したわけだが、未だ収束の見えないコロナ禍に緊急事態宣言まん延防止措置により、「無観客」あるいは「観客数制限」をかけられた開催が続いている。JRA中央競馬においては、関係者の不断の努力により昨年同様これまで一度も開催を途切れさせず、スケジュール通りの開催を続けている。ただし、国内での長きにわたる行動制限に加え、この後は東京オリンピック、パラリンピック開催が予定され、人流のさらなる増加が予想される。依然として予断は許されない。

それでは区切りの上半期を終了したので、「加付式連番の法則」の前半戦をデータとともに振り返ってみたいと思う。まず、連番の法則上半期(1月~6月)のデータから。

上半期連番の法則全結果は下表のとおり。

「ALL連番」「一組連番」「同番」 組別の出現回数と出現率
- ALL連番 一組連番 同番 合計 出現率(%)
関東 回数 40 285 71 396 63.5
一日平均 0.8 5.5 1.4 7.6 -
関西 回数 64 283 63 410 65.7
一日平均 1.2 5.4 1.2 7.9 -
回数 41 232 44 317 62.9
一日平均 1.0 5.5 1.0 7.5 -
全体合計 回数 145 800 178 - -
出現率(%) 8.3 45.7 10.2 - -
同枠2頭絡み 回数 75 214 17 - -
出現率(%) 51.7 26.8 10.1 - -

※ 「関東:東京、中山」「関西:阪神、中京」「他:ローカル開催」

上半期・組別配当
- 平均配当 最高配当
ALL連番 3連複 18,690 362,530
3連単 105,047 1,556,320
同番 3連複 32,776 1,619,910
3連単 277,758 20,738,890
一組連番(重賞のみ) 3連複 26,613 160,730
3連単 216,679 1,454,720

※「一組連番」は出現数過多につき割愛

今年の上半期全体を見ると「一組連番」の出現率は「45.7%」、一日平均回数が「5.4回~5.5回」、昨年同様一日12レース中5~6レースは「一組連番」で決着していることになった。「一組連番」は出現回数が多いので全体平均配当こそ出さなかったが、最高配当602万を筆頭に100万超の特大万馬券だけで9回を記録した。単純計算で100万馬券が月に1.5回出ているわけである。10万超(100万未満)は半年間で151回、率に直せば18.9%である。「一組連番」、つまり狙った軸馬が的中した際には、その両脇の人気薄を抑えることで、こうした高額万馬券の的中率が格段に上がる。あるいは「回収率アップに繋がる」結果を表していると言える。常々記していることだが人気薄つまり「連番の法則」を使った馬券術では人気は気にしないことが何よりも肝要である。「軸馬選び」のみに集中し、選んだら単純に連番を抑えておくことである。

昨秋以来、好調持続の「同番」組み合わせの出現率は「10.2%」、一日平均回数が「1.0回~1.4回」と出た。一日12レース中、平均2レース位は出ていた印象を持っていたが、終盤に落ち込んだ開催日もあったので、数字で結果をみると昨年並み。ただ、平均配当は3連複約3.2万、3連単約27.7万と格段に上がった。昨年一年間と比しても、3連複ほぼ同等、3連単19万から約9万上がり、最高配当は3連複約161万、3連単約2,073万という破格の高額を記録。毎週のコラムに「一発回収!」と記してきた所以である。データでは「一日平均1回」と出たが、一日複数回出現も多々あるので1回出たら、その後のレースで狙い続けるなどの手法もひとつだと思う。3連単の高確率な買い方(同番の1着3着付け等)は、まだまだ研究が必要であるが、「同番2頭軸、3連複総流しなどで資金確保」もひとつの手法であろうと思う。

最もお勧めと推奨している「ALL連番」組み合わせは、好不調の波激しい上半期であったが、通算出現率は「8.3%」、一日平均回数が「0.8回~1.2回」。やはり昨年上半期の平均「0.9回~1.0回」と比べると出現の波が大きかった。平均配当は「3連複約1.8万、3連単約10.5万」と昨年一年や「同番」と比べてもやや低めとでた。ただこちらも、最高配当は3連複約36万、3連単約155万と相変わらずの破壊力であった。法則3組の中で最も投資資金を抑えられる組み合わせであるところが「同番」との最大の違いである。例えばYouTube「馬券的塾」などで度々話しているが、「軸馬の両脇馬番との3頭ボックスで6点、¥600、2頭軸マルチの相手2頭で12点、¥1,200」で済む。点数少なく、高配当が望めるのが、「最大の長所」であるので、回収率つまり利益幅の大きさが最も高いといえる。

そして「全組共通」の高配当・高確率の手法としてお勧めしている「同枠」についてもデータを調べた。「一組連番」の購入点数を絞る際に、枠連時代の「ソロ目枠」にヒントを得た「同枠」は、現在の3連系ならば「3着内の2頭同枠」なのでかなり確率が上がっている。その基となった「一組連番」の同枠率が26.8%、つまり「一組連番」のほぼ4回に1回が「同枠・一組連番」ということになる。「同番」の同枠2頭絡み率は10.1%、こちらは約10回に1回なのであまり高確率とは言えなかった。ただ「ALL連番」の同枠2頭絡み率は凄まじく51.7%と出た。最も点数を抑えられる「ALL連番」の2回に1回以上が「同枠2頭を入れたALL連番」であるならば、購入点数はより一層抑えられるはずである。是非ともご活用を。

では最後に上半期の重賞レース、「万馬券の宝庫・最終レース」のデータも挙げておこう。

重賞競走・全65回
- ALL連番 一組連番 同番 全体
出現回数 6 24 8 -
出現率(%) 9.2 36.9 12.3
平均配当(¥) 3連複 53,360 26,613 9,338 27,199
3連単 377,532 216,679 45,526 206,045

※ 1月~6月、除 障害重賞

最終レース・全146回
- 総数 出現率(%) 法則回数 法則率(%)
万馬券 125 85.6 74 59.2
10万馬券 36 24.7 19 52.8
100万馬券 4 2.7 2 50.0

軸馬選定は今まで通り貴方次第。高確率で狙うなら「一組連番」、一発ホームランを狙いたいなら「ALL(すべて)連番」「同番」が最もお勧め。いずれのチャレンジにしても、文中記したように「軸馬以外の人気は気にせず」がポイントである。軸馬的中時に「高配当を逃さない手法」であるので、データを参考に各々買い方を工夫いただいて「夏競馬」そして「後半戦」に是非、好配当を手にしていただきたい。