新潟開幕を飾るのは1000mの直線レース“千直”の条件で行われる「アイビスサマーダッシュ」です。直千コースは日本全国でも新潟競馬場のみ、かつ重賞で使用されるのはこのレースのみということで、例年楽しみにしている競馬ファンも多いのではないでしょうか。今回は出走予定馬の中でも上位人気となりそうな有力馬3頭をピックアップしてみたので、各馬を考察してみたいと思います。
ライオンボス(牡6、和田正一厩舎)
2019年の覇者、ライオンボス。連覇を狙った昨年は2着に惜敗し、今年は三度目の出走となります。新潟の直千は7戦して4勝2着2回、9着1回と安定しており、馬券圏外に敗れた前走の韋駄天S・9着も、唯一58kgを背負ってと斤量が響いたかたち。2走前の千葉Sでも16着と近走は崩れていますが、休み明け叩き2戦目で得意の直千なら、一変もあり得るでしょう。
モントライゼ(牡3、松永幹夫厩舎)
昨年の京王杯2歳Sの覇者、モントライゼ。重賞は4戦中3戦が馬券圏内と安定しており、戦ってきた相手もそれなりにレベルが高いので、今回は楽に戦えるかもしれません。前走の葵Sは5着に敗れましたが、向正面で接触して位置を下げ、直線もスペースが無い中でと不利な条件が重なり、力負けしたわけではありません。直線1000mのレースは今回初となりますが、スピード能力は高い馬で、気性的にも合ってそうな気配です。
タマモメイトウ(牡5、藤岡健一厩舎)
前走の韋駄天Sの覇者、タマモメイトウ。14番人気ながら上がり最速の脚を繰り出し快勝と、初の直千競馬で隠れた能力が開花がしたかたちとなりました。今回は試金石の一戦となりますが、5馬身ほどあった差を残り1Fで差し切る強い勝ちっぷりだった前走の内容を見る限り、直千競馬に高い適性があると考えて良さそうです。斤量増でどうかの懸念はありますが、楽しみは大きい1頭です。