【菊花賞2020】大逃げ打つか?バビット“未知の魅力”に期待

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今年の逃げ馬候補はラジオNIKKEI賞とセントライト記念を逃げ切ったバビット、皐月賞を逃げたキメラヴェリテが有力だろう。能力的にはバビットの方が断然上で、バビットとしてはマイペースの単騎逃げができればあるいは、という予想も出来そうだが、三冠がかかったコントレイルと同じ馬主で先行力のあるディープボンドもおり、キメラヴェリテも同じノースヒルズということでコントレイルのアシストに回るということも考えられる。ペースをかき乱されれば、バビットにとっては厳しい展開となりそうだ。

前走のセントライト記念はノーマークで1000m通過62.6秒というスローペースで、楽に単騎逃げが出来たことが大きい。キメラヴェリテという逃げ馬候補がおり、番手につけたとしてもディープボンドやコントレイルあたりにしっかりマークされる可能性が高い。

勝機があるとすれば“大逃げ”か。逃げ馬としては珍しく相当なスタミナを持ち合わせているタイプの馬で、瞬発力勝負を封じる大逃げを打てば面白くなりそうだ。コントレイルも早めに動かざるを得ない展開となり、直線は差しが届くのか届かないのかの大接戦。この展開はファンも大いに沸くことだろう。鞍上の内田騎手なら打ってもおかしくない手でもあり、コントレイルの無敗の三冠達成も喜ばしいことではあるが、あっと驚く競馬が見たいという願望もある。

まだ未知な部分が多く、人気を集めることになりそうな1頭なだけに狙いにくい部分もあるが、底を見せていないという点では期待感も高い1頭である。並ばれても底力見せるタイプなのか、それとも逃げ馬特有の並ばれれば終わりなタイプなのか、多くのファンも頭を悩ませていることだろう。

ただ、未知な部分が多いだけに不安視して消すファンも少なくないだろう。ラジオNIKKEI賞では8番人気、前走のセントライト記念では4番人気といったように、これまでの前評判の低さがファンの不安視する心理を表していると言って良い。今回はダービーの1・3着馬がおり、3000mという長距離戦では分の悪そうな“逃げ馬”という脚質からも、実力以下の評価を下される可能性は高そうだ。

バビットの近2戦で同馬を買っていたファンは美味しい思いをさせてもらったこっとだろう。条件がさらに厳しくなるここも狙い目の存在となるのか。いずれにせよ、この馬がレースを面白くさせてくれる可能性は高い。レース観戦をより面白くさせるバビットは、買っておいて損はない1頭ではなかろうか。