【JRA大阪杯2025予想】条件揃った伏兵、ボルドグフーシュ✕吉田隼人騎手

日曜の阪神メインは春の中距離G1シリーズ開幕戦「大阪杯」が行われる。天皇賞(春)、宝塚記念へと続く古馬中距離戦線の第一弾として見逃せない一戦だ。今年はG1馬が4頭、さらに前哨戦で好走した実力馬が加わり、抜けた存在がいない分、混戦ムードが色濃い一戦となった。

その中で注目したいのが、スクリーンヒーロー産駒の6歳牡馬ボルドグフーシュだ。イクイノックスやドウデュースと同世代で、菊花賞ではイクイノックスの2着に食い込んだ実績を持つ。だが、その後は故障により長期休養を余儀なくされ、実戦復帰は1年7ヶ月後のチャレンジカップで4着に入線。続くAJCCでも4着と、復活への足がかりを築いてきた。G1で2着の実績はあるが、いまだ重賞未勝利であり、今回のようなハイレベルな一戦では実績面で見劣りするのは否めない。

それでも、ボルドグフーシュが誇る末脚は一級品と言って良い。過去には7戦連続で「上がり3ハロン最速」をマークした記録を持ち、その中には菊花賞、有馬記念といったG1も含まれる。現役屈指の末脚の安定感を武器に、常に上位争いを演じてきたのは評価したい。今回のメンバーでこれに匹敵するのは、5戦連続で速い上がりを見せているヨーホーレイクくらいであり、末脚の安定性ではボルドグフーシュが一枚上か。

復帰初戦では上がり3位、前走では2位と、末脚のキレ味も確実に戻ってきている。そして今回は叩き3走目。レース展開的にも、今回は逃げ・先行馬が多く揃い、差し・追い込み馬に有利な流れになる可能性が高い。末脚勝負になれば、この馬の出番は十分にある。

そしてもうひとつのドラマは鞍上の吉田隼人騎手。昨年の落馬による重傷から8ヶ月ぶりの復帰を果たしたばかりで、馬も騎手も長期離脱を経て帰ってきた“復活コンビ”となる。ここでG1戴冠を果たせば、これほど感動的な勝利はない。

大阪杯は混戦だが、末脚の破壊力と復活劇に期待して、ボルドグフーシュと吉田隼人騎手のコンビに注目したい。