【中山グランドジャンプ2025予想】人気薄でも侮るな!台風の目はバーンパッション

土曜の中山メインは春の障害界の頂点を決める一戦、JGⅠ・中山グランドジャンプが行われる。出走馬は12頭。かつてオジュウチョウサンが絶対王者として君臨していた時代は過ぎ去り、現在は実力が拮抗した混戦模様が続いている。今年も混戦ムードは濃厚だ。
今年のメンバーを見ると、中山大障害を制したマイネルグロンを筆頭に、ジューンベロシティ、エコロデュエル、ネビーイームといった実績馬が揃った。一方で、スマイルスルーとインプレスという4連勝中の上がり馬たちも参戦し、「実績vs勢い」の構図が鮮明になっている。
その中で注目したいのが、前走で初オープン戦を迎えながら3着に食い込んだバーンパッションだ。障害戦では未勝利勝ちから、2着3回・3着2回と安定した成績を残し、ここまで7戦すべてで掲示板を確保している。1勝馬ながら、堅実さが光る存在だ。
平地競走でもよくあることだが、こうした堅実タイプの馬は、相手のレベルが上がっても力を発揮できることが多い。バーンパッションもその例に漏れず、前走では人気薄ながら、4連勝中のインプレスに次ぐ3着。しかも4コーナーではインプレスより先に抜け出し、一時は勝ち負けに持ち込む横綱競馬を見せた。結果的には後方から来た人気馬2頭に交わされたが、4着馬には2馬身差をつけて粘り込んでおり、内容的に見れば評価できる走りだった。
今回は初のJG1挑戦で一気に相手関係が厳しくなるが、相手なりに走れるタイプであることは既に証明済み。さらに、オープン初戦だった前走からの上積みも見込める。すでに完成の域に達している実績馬たちと比べれば、伸びしろという意味でバーンパッションのほうが優位だと言える。
いきなりG1で好走できるのかという疑問はあるが、これまでの安定感と前走の内容からすれば、その可能性は十分ある。人気の盲点となる今回、配当面でも妙味がありそうだ。
今年の中山グランドジャンプは、実績馬と上がり馬の一騎打ちだけでは終わらない。成長途上のバーンパッションが、オープン2戦目で一気に頂点へと駆け上がる可能性を秘めている。