【JRA天皇賞春2021】長距離はやはり“騎手”で買え！

JRAのG1で最長距離のレースとなる天皇賞(春)ですが、“長距離は騎手で買え”という競馬の格言があるように、馬同様に騎手の腕も大きく問われるレースとなります。

実績で言えば、天皇賞(春)8勝の実績がある武豊騎手が抜けており、当たりの柔らかい騎乗スタイルからも、同レースとの相性は抜群と言えそうです。ただ、ここ1年で行われた3000m以上の芝レースに限って見ると、結果は大きく変わってきます。

この1年で行われた3000m以上の芝レースは7つありますが、好成績を挙げているのはC.ルメール騎手で、騎乗した5戦中4戦で馬券圏内に入線しており、複勝率は80%と好成績を挙げています。昨年の天皇賞(春)をフィエールマンで制し連覇を達成し、その後も菊花賞、ステイヤーズS、ダイヤモンドSと長距離重賞全てで馬券圏内に入っています。ルメール騎手も馬に負担を掛けない乗り方をする騎手で、長距離には合っている騎乗スタイルです。

今回ルメール騎手が騎乗するアリストテレスは前走の阪神大賞典で7着に敗れていますが、タフな馬場で前半から流れも速く、向正面からまたペースが上がる6Fのロングスパートとなったことで脚を使い切ってしまった印象です。今週末は若干の雨予報で稍重よりの良馬場なら問題はなさそうですし、キセキやギベオンも回避しており、息は入りそうなペースになると予想します。枠も1枠2番と偶数の内枠を引けており、前走と同じ阪神の長丁場ですが、条件は好転していると見ます。

前走から条件好転、また好条件をしっかりと無駄にしない長距離巧者のルメール騎手が騎乗ということで、本命はルメール騎手騎乗のアリストテレスです。

次に相手ですが、こちらもまずは騎手から選定したいと思います。ルメール騎手に次いでこの1年の長距離レースで好成績を挙げているのは、横山典弘騎手です。3000m以上の芝レースを3戦して1勝、3着1回。複勝率は66.7%と好走率は高めです。天皇賞(春)は武豊騎手に次いで多い3勝と、同レースとの相性も抜群です。

絶妙なペース判断が出来る騎手として有名ですし、「ヤリ・ヤラズ」の競馬で度々騒がれてはいますが、裏を返せば横山騎手も馬に負担をかけないように乗るタイプと言えるでしょう。

横山騎手の騎乗予定馬は昨年のステイヤーズSの覇者オセアグレイトです。

芝2400m以上の長距離レースで4勝を挙げており、スタミナが豊富な生粋のステイヤーです。昨年の有馬記念・9着、前走の日経賞・6着と近2戦は惨敗していますが、2500mの地力勝負では分が悪く、距離延長は間違いなくプラスに働くでしょう。

追い切り評価の高い馬としても紹介しましたが、横山騎手も珍しく入念に調教を付けており、自身とは手の合う馬と認識しているのでしょう。重馬場適性も高く、距離は伸びれば伸びるほど良い、長い距離のレースで好成績を挙げている横山騎手と今回は巻き返しの条件が揃っています。実績馬が揃ったG1においては伏兵的な立場での参戦となりそうで、穴馬として狙うかたちとなりそうです。

ということで今年の天皇賞(春)は本命アリストテレス、穴馬にオセアグレイトを絶対におさえておくという予想で勝負したいと思います。