イタリア産のダービー2冠馬マクマホン、日本の馬産に新風を吹かせられるか

記事「イタリア産のダービー2冠馬マクマホン、日本の馬産に新風を吹かせられるか」のサムネイル画像

日本近代競馬の礎を築いたとも言えるのがノーザンテーストやブライアンズタイム、そしてサンデーサイレンスといった輸入種牡馬たちの活躍によるものがあります。それぞれ日本と相性が良かったというのもあるのかもしれませんが、不思議とダートが主流である北米の血統の恩恵を授かり発展してきました。

また、エルコンドルパサーやキングカメハメハを輩出したキングマンボに至っても、競走馬としてはフランスで過ごしましたがアメリカで種牡馬生活を送り、父もミスタープロスペクターということで北米にルーツを持つ種牡馬でした。現在もまたブリックスアンドモルタル、マインドユアビスケットといった一流馬が日本でスタッドインしてきているため、今後も北米の血統には注目をしておきたいところでしょう。

一方、欧州からはハービンジャーがようやく成果を出しつつありますが、超一流の種牡馬から期待されるほどの産駒が出てきているとは言い難いのが現状です。それでもディープインパクト、キングカメハメハの双璧を同時に亡くし、サンデーサイレンスの飽和といった不安要素を抱える日本の馬産だけに、選択肢は多ければ多いほど良いのではないでしょうか。

そこで今回注目したいのが、イタリア産で2017年のイタリア、カタールと2カ国のダービーを制したマクマホンです。トーセンでおなじみの島川オーナーの所有馬で、競走馬引退後は日本に渡りエスティファームで種牡馬入りを果たしました。種付け相手もトーセンの牝馬が中心となりますが、フェアリーS勝ち馬のトーセンベニザクラ、ダートグレード競走6勝の実績馬トーセンジョウオー、ディープインパクト半妹のトーセンソレイユなど、オーナー期待の繁殖牝馬たちが名を連ねています。

アベレージを見ると大手生産牧場の活躍が目立ちますが、意外と小規模でやっている小さな牧場から世代トップクラスの名馬が登場することもあるのが競走馬の世界です。トレンドからは外れる血統ですが、今後の活躍を楽しみに待ちたいですね。