ワンダーアキュートの初年度産駒、JRA初勝利を達成

父も母も自身の所有馬で、なおかつ重賞やひいてはG1まで制覇するとなるとディープインパクト、キングカメハメハを擁し、それらの産駒から多くのG1ウィナーを手にした金子真人HDといったイメージがありますが、個人馬主にとっては夢のまた夢といった偉業といえるでしょう。

そういった意味で応援したくなる背景を持つのがワンダーアキュートの初年度産駒で、待望の産駒初勝利を果たしたワンダークンナパーです。父ワンダーアキュートと母ワンダープリマを所有していた山本伸行氏からワンダーの冠と所有馬を引き継いだ山本能成氏の所有馬となっています。先日のフェブラリーSで16番人気のケイティブレイブを2着までお仕上げた栗東・杉山厩舎と長岡騎手のコンビが手掛け、デビューから5戦目にして念願の初勝利を得ました。

ワンダーアキュートは交流G1を3勝した実績馬ながら種牡馬としては残念ながら評価が低く、現段階で中央競馬には6頭が出走したのみということで、デビューから年をまたいでの初勝利となったものの悲観するほどの内容ではないでしょう。ワンダーアキュート自身も現役時代48戦と息の長い競走生活を送っており、産駒も長い目で見ることができそうです。

現在はアロースタッドで種牡馬生活を送っているワンダーアキュートですが、毎年20頭前後といった交配数で推移しています。こういった現状のため繁殖牝馬の質もそこまで高いとは言えないのですが、それでも中央競馬で勝利を上げることができたというのは今後へ向けた光明と言えるのではないでしょうか。

また、ワンダーファミリーからはワンダーアキュート×ワンダーストーリリの産駒ワンダーシエンプロも未勝利戦で2着を2度続けており、先々重賞の馬柱でもワンダーアキュートの名を見ることが出来るかもしれません。

頭数こそ少ないものの地道に活躍馬を輩出していけるか、ぜひ今後も注目していきたいですね。