【JRA】究極のスタミナ勝負を制したキセキ、種牡馬としても大成なるか?

2017年に行われた菊花賞は、台風21号が日本で猛威を振るう中開催され、京都競馬場としては珍しく馬場コンディションが不良馬場となりました。

大雨の中で行われた過酷な3000m戦を制したのは、トライアルの神戸新聞杯でダービー馬レイデオロの2着に入り、本番は1番人気で迎えたキセキでした。

勝ち時計の3分13秒9は例年の菊花賞と比較しても10秒以上遅いもので、今後更新されることがないようなタイムとなっており、上がりも39秒6と、3ハロンの時計としてはかなり遅いものでしたが、これがメンバー中最速となった上がりタイムということもあり、いかに過酷なレースだったかがわかります。

菊花賞勝利後も芝2000m以上を使われてきたキセキでしたが、ジャパンカップ、大阪杯、宝塚記念を2着と、勝ち星には恵まれなかったものの上々の成績を残して、2022年から日高町のブリーダーズ・スタリオン・ステーションで種牡馬入りを果たしています。

長距離砲は今の日本の馬産界では受けがいいとはいいにくい状況の中、初年度の種付け料が80万円、出生条件120万円と戦績を考えると低めに設定されたこともあり、今年は79頭の繁殖牝馬を集めており、まずは新しい環境でも上々のスタートといえそうです。

ブリーダーズ・スタリオン・ステーションでは他にもリオンディーズやグレーターロンドンを管理しており、特にグレーターロンドンは初年度産駒から鋭い切れ味で小倉2歳Sを制したロンドンプランを輩出するなど勢いもあり、キセキもそれに続けるかどうか、来年の産駒誕生が早くも楽しみですね。