【関東オークス2025予想】クリノメイ地力上位も、初距離&初ダートと課題多し

18日、川崎競馬場で行われる牝馬限定の交流重賞「関東オークス」に、JRAからクリノメイが出走する。注目すべきは今回が初ダートである点と、これまでとは一線を画す距離に挑む点だ。
クリノメイは昨年8月、札幌芝1500mでデビューし、初戦からセンスのある競馬で快勝。その後、阪神JFでは14着と大敗したが、レース前からテンションが高く、ゲートで立ち上がるなど完全に力を出し切れなかった。続くチューリップ賞では一転、落ち着いたレース運びであっさりと重賞初制覇を果たし、その能力の高さを証明している。
桜花賞は15着と再び崩れたものの、道悪の馬場、外枠から速い流れを追う展開に泣いたもので、度外視できる内容だった。チューリップ賞のパフォーマンスが本来の実力であり、世代上位の能力を持つことは間違いない。
今回のカギを握るのは初めてのダートと距離延長への対応だ。オルフェーヴル産駒はウシュバテソーロやマルシュロレーヌのようにダート適性で一変する例も多く、母クリノエリザベスも門別とJRAでダート5勝を挙げており、血統的な裏付けは十分にある。ただし、母の実績はマイル以下に限られており、クリノメイ自身もこれまでマイルまでの経験しかない。距離延長には気性的にも走法的にも不安が残る。
大きなトビと前向きな気性を持つクリノメイにとって、距離延長と初ダートの条件は一筋縄ではいかない。だが、今回手綱を取る佐々木大輔騎手とはデビュー戦とサフラン賞で2戦2勝と好相性。馬の特性を理解している騎手が再び手綱を取ることは心強い材料だ。先行力と地力はメンバーでも上位であり、条件さえ克服できれば勝ち負けに持ち込めるはずだ。
クラシック戦線では思うような結果が出なかったが、ダート路線での新たな可能性を探る今回の一戦は、今後の進路を占う試金石となる。真価を問われる大舞台で、クリノメイがどのような走りを見せるのか注目が集まる。