【東京スプリント2025予想】経験で勝る地方巧者サンライズホーク、大井1200mで巻き返しへ

今週16日(水)に大井競馬場で行われるのは、ダート1200mのJpn3競走「東京スプリント」。ワンターンのスピード勝負が特徴のこのレースは、大井ダート1200mへの適性が勝敗を分けやすく、歴代の勝ち馬にはラブミーチャン、キタサンミカヅキ、ジャスティンといった東京盃の勝ち馬たちが名を連ねる。とはいえ、全体的にはJRA所属馬が優勢な傾向を見せている。
今年のJRA勢の中で最有力視されているのが、4歳牝馬のガビーズシスターだ。昨年のカペラステークスを制した実績があり、今年初戦にはサウジアラビア遠征を選択。リヤドダートスプリントでは3着と好走し、今回は海外帰り初戦となる。管理する森一誠厩舎は、先日の桜花賞でモレイラ騎手騎乗のエンブロイダリーを送り出し、初G1挑戦で勝利するなど勢いに乗っている。
ガビーズシスターはダート1200mへの適性では文句なしの実績を持つが、今回が初の地方競馬参戦であり、大井という特殊なコースへの対応が鍵となる。スピード性能は申し分ないが、初の地方コースでリズムを崩さず走れるかどうかは未知数。上位人気が予想される中、取捨の判断が難しい一頭となりそうだ。
対する地方交流重賞の常連組からは、サンライズホークに注目したい。近走こそ勝ち切れていないが、堅実な走りを続けており、今回は距離短縮が好材料。大井1200mへの適性も高く、重賞経験値では一歩リードする存在だ。引き続きデムーロ騎手とのコンビが予定されており、今年は大阪杯でエコロヴァルツを4着、桜花賞ではリンクスティップを3着に導くなど、重賞戦線で存在感を見せている。単勝オッズに開きが出るようなら、馬券的にも妙味のある存在だ。
地方勢の中で一角崩しを狙うなら、イグザルトを挙げたい。格の面では劣るものの、大井ダート1200mでは昨年のビオラ賞を制しており、今年も同条件で3着・1着と安定した走りを見せている。もともとJRAで通算3勝を挙げていた素質馬であり、南関転入後は着実に力をつけてきた。人気の盲点になるようであれば、一発の可能性も十分にある。
大井の短距離戦らしく、スピードと適性、そして経験が問われる一戦。中央勢の地力か、地方馬の地の利か。混戦ムードの中、ひとつの仕掛けで形勢が一変するスリリングなレースとなりそうだ。