【安田記念2025予想】東京マイルの申し子・ウォーターリヒト、転厩初戦&58kgでも末脚期待

記事「【安田記念2025予想】東京マイルの申し子・ウォーターリヒト、転厩初戦&58kgでも末脚期待」のサムネイル画像

ウォーターリヒトは、重賞初制覇を果たした東京新聞杯以来、約4か月ぶりの実戦を迎える。

東京マイルで行われた前走の東京新聞杯では、後方で脚をためる競馬から直線で外に持ち出し、内で粘るメイショウチタンやボンドガールを鋭く差し切って1着。若干イン有利の馬場傾向をものともせず、持ち味の末脚を存分に発揮して快勝した。着差こそ僅かだったが、内容は着順以上に価値の高いものだった。

同じく東京マイルで行われた昨年10月の3勝クラス・キングカメハメハメモリアルを制して以降、4戦連続でメンバー中最速の上がり3ハロンを記録。その豪脚こそがウォーターリヒト最大の武器である。東京芝1600mという舞台は、その末脚を最大限に引き出すには理想的な条件であり、今回の出走メンバーの中でも、東京マイルへの適性は随一といえる。

秋以降は一貫して安定した成績を残しており、臨戦過程も良好。ただし、今回はG1で初めて58kgの斤量を背負う点に加え、転厩初戦という難しさもある。これまで所属していた河内洋厩舎から、関西圏でのレースを主戦場とする石橋守厩舎へと移籍。石橋厩舎は東京・中山への遠征が少なく、遠征や輸送への対応力に不安が残る。

最終追い切りでは栗東坂路で単走調整され、馬なりながら4ハロン53秒8-ラスト1F12秒4を記録。ラストで外にヨレる場面はあったが、内容自体はこれまでと大きく変わらず、調整過程に大きな乱れは見られない。前走時が完璧な仕上がりだっただけに、上積みは見込めないものの、一定の状態は維持していると見ていい。

今回は、東京マイルという最大の武器を活かせる舞台設定に加え、成長著しい今ならG1でも通用する可能性は十分ある。あとは、転厩初戦という壁と、初めて背負う斤量58kgをいかに克服できるかが焦点となる。これらの条件をクリアできれば、再び重賞でその末脚が炸裂するシーンが見られるだろう。