【北九州記念2025予想】昨年2着の雪辱なるか?ヨシノイースター、勝負の夏再び!

今週の北九州記念(G3・芝1200m)で注目を集めるのが、前走の春雷ステークスを快勝し勢いに乗るヨシノイースター(牡5、安田隆行厩舎)である。昨年の同レースでは57kgのハンデを背負いながらも、勝ち馬に半馬身差の2着と健闘。今年はトップハンデの58kgでの出走となるが、その不安材料を補って余りある内容と地力を示してきた。
昨年の北九州記念では、大外枠からじわりと先行し、道中は4番手を追走。逃げ馬を深追いした先行勢が直線で沈む中、唯一脚を伸ばしてきたのがヨシノイースターだった。直線を向いた時点での手応えは明らかに上位で、最後は脚が上がったものの、着差はわずか半馬身。勝ち馬ピューロマジックの競馬が完璧すぎたといえる内容であり、同じ舞台での再戦となる今回は巻き返しが十分に期待できる。
元々はダート短距離路線でデビューした馬だが、キャリア8戦目で芝へ転向すると、そこから才能が開花。オーシャンステークス4着、北九州記念2着といった実績を重ね、芝短距離の重賞戦線でも常に上位争いを繰り広げてきた。特にスタートの安定性と好位から流れに乗れる器用さは、この小倉1200mという舞台で大きな武器となる。
今回の58kgという斤量は確かに懸念材料であり、ファンから嫌われる要因となることは避けられない。しかし、春雷ステークスでの勝ちっぷりを見れば、その不安はある程度払拭できる内容だった。2着のロードフォアエースが展開利を得たのに対し、ヨシノイースターは外を回されるロスがありながらも完勝。地力の違いを証明するには十分な内容だったと言える。
また、前々走の米子城ステークスでは、インで進路が詰まりながらも脚を使って掲示板に食い込むなど、不利な展開でも力を発揮できる点は高評価。サトノレーヴやトウシンマカオといった強豪相手にも差のない競馬をしてきた実績があり、今回のメンバー構成を考えれば能力最上位と見て差し支えない。
それでも懸念材料があるとすれば、58kgというトップハンデと、同型の先行馬が複数いることによる展開の難しさだ。先行争いが激しくなれば脚を溜める余裕がなくなる可能性もあり、展開によっては最後のひと押しを欠く可能性もゼロではない。
とはいえ、ここまでの実績と内容、さらに春雷ステークスでの勝利による勢いを考慮すれば、中心視されるのは当然の流れ。人気とオッズのバランス次第では、馬券的な妙味も十分にある一頭といえるだろう。重賞タイトル奪取へ、ヨシノイースターの走りに大きな期待がかかる。