【宝塚記念2025予想】穴をあけるのはこのコンビ!ボルドグフーシュ✕内田博幸騎手
日曜の阪神メインは春の中央競馬G1シリーズのフィナーレを飾るグランプリ・宝塚記念が行われる。出走メンバーにはG1馬6頭をはじめ、中長距離G1戦線の常連馬や実績十分の騎手たちが揃い、まさにグランプリにふさわしい豪華な顔ぶれとなった。
その中で注目したいのが、スクリーンヒーロー産駒の6歳牡馬ボルドグフーシュだ。あのイクイノックスと同期で、3歳時の有馬記念ではイクイノックスの2着に入った実績を持つ。しかし、4歳時に右前脚を負傷し、長期休養を余儀なくされた。
復帰は昨年11月のチャレンジカップで、約1年半ぶりの実戦ながら4着に善戦。続くアメリカJCCでも4着、前走の大阪杯では8着と振るわなかったが、着実に状態を上げてきている。そして今回、休み明け4戦目で宝塚記念に挑む。
もともとの能力を考えれば、G1で勝ち負けできるだけの素質は明らかだ。不安視されるのはやはり長期休養明けの影響だが、それでも前走の大阪杯では、最内からしぶとく伸びてきており、直線では進路を失う不利もあった。あの不利がなければ、もっと上位に食い込んでいた可能性は高い。
舞台は大阪杯と同じ阪神内回りで、差し馬にはやや不利な条件だが、長期休養明けでまだ上積みがあると見れば、十分勝負になる。加えて、宝塚記念と有馬記念のいわゆる「グランプリレース」では、独特の血統背景が結果を左右する傾向がある。
たとえば、今年出走するメイショウタバルの父ゴールドシップは、宝塚記念2勝・有馬記念1勝のグランプリ巧者。そして、ボルドグフーシュの父スクリーンヒーローの父の父であるグラスワンダーも、有馬記念2勝・宝塚記念1勝と、グランプリ適性の高さを証明している。ボルドグフーシュも、この“グランプリ血統”を受け継ぐ1頭だ。
さらに今回コンビを組むのは、地方出身の剛腕・内田博幸騎手。近年は成績がやや低迷しているが、2013年にゴールドシップとのコンビで宝塚記念を制した実績がある。グランプリ血統の馬でグランプリを勝った経験を持つ数少ない騎手でもある。
ボルドグフーシュにとっては長期休養からの完全復活をかけた一戦であり、内田騎手にとっても再び存在感を示す絶好の舞台となる。この両者がそろって復活を果たすシーンは、グランプリの舞台にふさわしいドラマとなるはずだ。
春G1戦線の締めくくりとなる宝塚記念。今年はグランプリ血統を背負うボルドグフーシュと内田博幸騎手のコンビが、人馬一体となって鮮やかな復活劇を演じてくれることに期待したい。