【みやこS予想2016】クレイジーホース”ラニ”、国内初重賞に挑戦

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今週京都の日曜メインレースはダート1800mの重賞、みやこS(G3)が開催。今年が第7回とまだ歴は浅いが、第1回の優勝者トランセンドは続くジャパンカップダートを制し、第2回の優勝者エスポワールシチーはジャパンカップダートやフェブラリーSを優勝。ダート重賞路線を占う上で見逃せないレースだ。

今年は重賞2勝をあげているアスカノロマンや、今年のフェブラリーSの覇者モーニン、前走レパードSを優勝したグレンツェントなどが人気を集めそうだ。

海外でも大人気、クレイジーホース”ラニ”

上記の馬も人気しそうだが、筆者が今注目しているのは今年春にアメリカへ遠征して活躍したラニだ。この馬は吠えるは、馬っ気出すわで未勝利戦の頃から話題となっており、ラニと聞くとクスッと笑ってしまうファンも少なくないのでは。春にドバイへ遠征した際に、コース入り初日に外国馬に馬っ気を出してしまい現地のメディアからは「クレイジーホース」として有名になったというネタも…。その後UAEダービーを勝ったのだからいっそう人気を集めた。アメリカにもラニのファンクラブもあるほど人気で、とにかく話題性のある馬で国内外で人気を集めている。

UAEダービー優勝後は武豊騎手とともにアメリカへ渡った。アメリカのダート界の最高峰とも言えるケンタッキーダービーでは9着と敗れるも、続くプリークネスSでは5着、ベルモントSでは3着と着順を上げて活躍してみせている。国内では初の重賞挑戦となるみやこSは注目の一戦だ。

ズブさが不安のラニ、元ゴールドシップの主戦騎手・内田騎手の豪腕に期待

帰国してからの秋初戦は東京のブラジルCに出走し、内田騎手とのコンビで3着に入着した。武豊騎手はアメリカのBCターフにヌーヴォレコルトで出走のためまたもや海外遠征。今回も前走に引き続き内田騎手とのコンビで挑むことになる。武豊騎手はチャンピオンカップでもアウォーディーに騎乗する話があるので、国内ではこのまま内田騎手で定着するのではないだろうか。

期待も大きいが不安もある。ラニの不安要素はなんと言ってもズブさにある。これまでのレースでも道中ではかなり騎手の手が動いており、この馬を動かすのは相当大変であることが伺える。かつてはゴールドシップの主戦騎手でもあった内田騎手なら、という期待もあるので前走に引き続き見せ場を作っていただきたい。

ラニの今後については、来年はドバイWCやブリーダーズカップクラシックに挑戦することが明らかとなっている。距離やコース形態など、国内よりも海外の方が向いていることで今後はアメリカを中心にレースしていく方針のようだ。オーナーからは「将来アメリカで種牡馬にしたい」というコメントも出ているだからなんとも応援したくなる馬だ。国内でラニのレースを見れるのもあと僅かかもしれないと考えると、なんだか買ってしまいたくなるのは筆者だけだろうか。