【JRA京都新聞杯2025予想】激走期待の伏兵は、伸びしろ十分の新星コーチェラバレー

土曜の京都メインは3歳限定のG2「京都新聞杯」が開催。出走頭数は10頭と少なめだが、例年ダービー出走を目指す有力馬が集う重要な一戦だ。ダービートライアルの位置づけではないものの、ここで2着以内に入り賞金を加算できれば、日本ダービー出走の道が開ける。まさに、ダービーへの“ラストチャンス”といえるレースだ。
過去にはこのレースをきっかけに飛躍した馬も多い。たとえば2013年には京都新聞杯を制したキズナがその勢いのままダービーを制覇し、のちに凱旋門賞へも挑戦した。秋の菊花賞や古馬G1路線へとつながる成長株が現れる場でもあり注目度は高い。
今年の出走馬の中で特に注目したいのが、キズナ産駒のコーチェラバレーである。父キズナは12年前の京都新聞杯勝ち馬であり、まさにこの舞台からスターダムを駆け上がった名馬だ。一方のコーチェラバレーは、今回がキャリア3戦目となる新鋭。2月9日の小倉競馬場でデビューし、初戦を3番人気で快勝。2戦目となるゆきやなぎ賞ではスローペースのなか鋭い末脚を繰り出し3着に食い込んでいる。
キャリアの浅さは懸念材料ではあるが、裏を返せば“伸びしろ”の塊ともいえる。重賞実績では見劣りするが、ここで賞金をしっかり加算できれば、一気にクラシック戦線の主役へと名乗りを上げる可能性を秘めている。
最大の武器は「息の長い末脚」だ。デビュー戦ではインコースでじっくり脚を溜め、4コーナーから早めに仕掛けて直線では馬場の中央から豪快に差し切った。2着馬に2馬身半差をつけ、3着馬とはさらに差を広げる圧巻の内容だった。2戦目のゆきやなぎ賞でも、唯一の1戦1勝馬でありながら上がり3ハロンはメンバー中2位。最後まで脚色は衰えず、もう1ハロンあれば差し切っていた可能性も十分ある。
今回騎乗する北村友一騎手とは2度目のコンビとなり、騎乗経験による上積みも見込める。さらに、父譲りのスタミナとコース適性が活きれば、十分勝負になると見ている。
京都新聞杯は“息の長い末脚”が決め手となる舞台。コーチェラバレーはその資質を備えた1頭であり、今回は3戦目にしてクラシック戦線入りを懸けた正念場となる。ここで2着以内に入り、賞金加算によってダービーの切符を掴む姿を信じて応援したい。