降級制度は2019年で廃止!「夏の降級馬」が買えるのは来年で最後!

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夏競馬の醍醐味「夏の降級馬」が買えるのは来年で最後となりそうです。というのも、JRAは28日、4歳春季競馬までに獲得した収得賞金を4歳の夏季競馬開始時点で2分の1としていた、いわゆる「降級制度」を廃止することを発表いたしました。適用は平成31年度の夏季競馬からとなっており、降級馬を買えるのは事実上来年までとなりました。

なぜ「降級制度」を廃止にするのか?

JRAは、ファンにとってより分かりやすい競走条件制度(クラス分け)を作り、実力の拮抗した興趣溢れる競走の提供、また、競馬番組の一層の充実を図るということを目的とした上で、この「降級制度」を廃止すると言います。

夏競馬は、この降級制度然り、ハンデ戦や、ローカル競馬場での開催など、様々な点において普段の競馬とは違う点があります。複雑なシステム故か「夏競馬は難しい」という声もよく聞きます。これにより各クラスに応じた実力の拮抗した興趣溢れる競走が実現されるなら、とくにビギナーファンにとっては参加しやすい制度になるかもしれませんね。

ただ、穴馬券を取るには狙い目で美味しい存在でもあった降級馬は、夏競馬の醍醐味とも言えるような存在でした。降級制度が廃止されるのは、競馬の楽しみが1つ減ってしまうような気もします。制度廃止について否定的な意見を持つ方も少なくないと思います。

我々一般の競馬ファンもそうですが、一番影響を受けるのはおそらく馬主サイドの人たちでしょう。1000万や1600万あたりでくすぶっているような馬が降級して勝つ、というのは条件馬しか保有していない馬主にとっては有り難いことですから、この制度が廃止されればそういった稼ぎ方はできなくなります。

昇格したくない馬主が出てきてヤラズの競馬が増えてきたり、地方へ移籍せざるを得ないといった馬が出てきたり、廃業に追いやられる馬主も出てくるかもしれません。

制度を変えて終わり、ではなく、制度改革を成功させるためにも、その後もしっかりと各方面へのフォローをしていく必要がありそうですね。