ジャスタウェイ・ロードカナロア時代

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すでに2頭の時代になったと言っていいかもしれない。

私が後だしではなくジャスタウェイを評価していたことは一つ前の記事を見てほしいが、産駒が活躍すればするほど現役時代に感じた英チャンピオンS制覇やレーティング130更新などの可能性は低いものではなかったとも思ってしまう。

もしその通りになっていたら、今の種牡馬としての活躍はより当然と思えていただろうし、種付け料や種牡馬価値は何倍にもなっていたことだろう。

ある意味産駒の活躍によって改めてフランケルが終止符を打ったはずの前時代的な不本意なラストシーズンだったことと、サイレンススズカに匹敵するとも思えた覚醒後のポテンシャルの高さを証明しているかと思う。

予想外だったのはロードカナロア産駒がオークスを勝ったことである。
現役時代1200mに重心のあった活躍ぶりから、タイキシャトルやダイワメジャー産駒のように2000mが上限距離かと思っていたが、ポテンシャルの違いか育成技術の向上によるものか、2400mのGⅠをこなすというレベルではなく勝ってしまった。

2000mが上限距離だとしても今の時代全く問題はないわけであるが、スプリンターからオークス馬が出るとなると、いよいよクラシックディスタンスを主戦場にしている馬はよほどのスピードや瞬発力がないと種牡馬としての立場が苦しい。

今後は欧州やあるいは日本の牝馬路線のように牡馬もダービーを最後に2400mを使わない馬や、皐月賞→NHKマイルC→安田記念というようにダービーをスキップする馬が出てくるかもしれない。

秋は天皇賞秋→マイルCS→香港というモーリスのようなローテーションや、大阪杯が新設された春もドバイターフや大阪杯から安田記念というローテーションが種牡馬価値に重点を置いた王道路線となる可能性は十二分に考えられる。

フランケルに遅ればせながらジャスタウェイ・ロードカナロアあるいはモーリスによって、ようやく日本もクラシックディスタンス中心の時代が終わったかもしれない。