ファンディーナ、オークスに絞るべきだった?

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デビュー戦は9馬身差の圧勝劇で一躍注目を集めた、ファンディーナ。2走前のフラワーCでは重賞初挑戦とは思えない貫禄の走りで2着馬に馬なりで5馬身差の圧勝劇を演出した。年明け1月にデビューし、前走の皐月賞で7着に敗れるまで月に1回ペースで出走したわけだが、今思えばこれも酷なローテーションだったのかもしれない。

紅一点で挑んだG1の皐月賞では2.4倍の1番人気に推されたが、結果は7着と惨敗だった。直線での伸びの欠き具合からも、疲労が蓄積していた可能性がある。

皐月賞後も栗東の坂路で併せ馬を行っており、オークスについては状態次第で出走ということになっていたが、早々に回避を発表して休養に入った。

インターネットの某掲示板では「そもそも初めからオークスへ向かうべきだった」「皐月賞出たのが裏目に出た」など、皐月賞に出走したこと自体がミスであったと指摘する声も多く見られた。個人的にはだが、皐月賞でも圧勝する可能性や期待感があった以上、挑戦したことは評価に値すると思っている。

あの名牝ウオッカだったそれまでの常識を破ってダービーを出走して優勝しているわけだし、ロマンを持って挑んだのならそのチャレンジ精神は認めたい。

それでも皐月賞では期待を大きく裏切る結果となってしまったのは事実。フラワーCを勝った後は短期放牧へ出すなどして、オークスへ照準を絞る方が正解だったのかもしれない。まぁ後からなら何とでも言えるので、タラレバになるが、一番大事な時期のローテーションだった故にこの敗戦はやはり悔やまれる部分はある。

個人的にも強く推していた馬でもあったので、結果はショックであった。序盤ではレースはうまく内で我慢し、前目2列目からと理想的な競馬で進んでいた。しかし向こう正面でペースが落ち着き一息。その後はスペースが詰まりすぎるかたちになり減速。これまでパワーを必要とする馬場で好走してきたことからも、高速馬場の中山は合わなかったような印象がある。

色々なことが重なって敗れてしまったわけだが、オークスに出ていれば勝てていた保証だってどこにもない。春のG1戦線では良いところを掴めず終わってしまったが、当面は皐月賞の疲労回復が最優先で、秋に向けての立て直しが重要となってくる。

クラブ馬だけに出資者の意向も無視は出来ないので難しいところだが、秋にフレッシュな状態で出走してくれば、ファンディーナの潜在能力からすればG1の一つは優に獲れるだろう。あとは陣営がどこまでこの馬を強く作っていけるかどうかに尽きるだろう。皐月賞の一戦だけで評価は落としたくない一頭。次に期待したい。