【川崎記念2025予想】連対率100%の舞台で挑むグランブリッジの逆襲

今年で春開催2年目を迎える川崎記念。これまでは冬の年始に行われていたが、施行時期が春に移ったことで出走馬の傾向にも変化が見られるようになった。過去10年でJRA勢が8勝を挙げているように、中央馬を中心視するのは今も鉄則だが、これまで好走傾向にあった東京大賞典組は昨年は結果を出せず。その代わりに存在感を示したのが、ダイオライト記念組だった。

昨年の川崎記念では、掲示板に載った5頭のうち2頭がダイオライト記念からの臨戦馬。春開催へと移行したことによって、ステップレースとしての立ち位置が変化している点は見逃せない。

そんな中で、今年注目したいのはダイオライト記念の2着馬・グランブリッジだ。

前走のダイオライト記念では、前半2ハロンが12.7-11.2と速い流れとなった中で、道中は冷静に立ち回り、4コーナーから直線にかけて一旦抜け出す見せ場も作った。最後は差し返されたものの、しぶとく脚を伸ばして2着に粘り込んだ。派手な決め手というよりも、持続的な脚と勝負根性で戦うタイプであり、小回りコースとの相性は良好だ。

実際に川崎2100mでは【2-2-0-0】と連対率100%の好成績を誇り、舞台適性は抜群。昨年の川崎記念でも7枠8番という好枠からスムーズに先行し、2着に好走している。今年はさらに外の8枠12番を引いたことで、被されにくく、自在な立ち回りが可能な点もプラス材料だ。

また、主戦の川田騎手がドバイで騎乗停止となり乗り替わりが懸念されたが、代打に決まったのは世界的名手モレイラ騎手。2023年のJBCクラシックで初コンビを組んで同馬を2着に持ってきており、不安どころかむしろ上積みの期待すらできる陣営の好采配だろう。

3ヶ月の休み明けを一叩きされた今回は、状態面の上積みも大きく見込める。あとは展開が向くかどうかだが、近年の川崎記念の傾向を踏まえると、先行力と粘り強さを備えたグランブリッジには追い風となりそうだ。

昨年はあと一歩のアタマ差で涙をのんだが、今年は雪辱を果たすチャンス十分。有力視する価値は大いにある一頭だ。